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ホワイトデー…言葉に出来ない思いを伝えたい

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ホワイトデー…言葉に出来ない思いを伝えたい

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第6章 後始末

 飴玉をくらいすぎてボロボロな状態になった功平は、こよりに支えられて校舎から外へ出る。
「もう少し鍛えないとな」
「おまえの自業自得だっつーの」
「そうですよ、図書館で暴れるからいけないんです」
「分かった、分かった」
 2人に叱られながら薔薇学へ戻る。
「(反省しているようだし、もらったチェリーパイを帰ったら、3人で分けるか!)」
 家に帰ったらチェリーパイ忍者にもらったパイを分けてやろうと、こよりはニコッと笑った。



「結構、落ちていますね」
 緋桜 遙遠(ひざくら・ようえん)は軍手をはめ、ゴミ袋を手に道に落ちた飴や負傷者を回収しようと、校舎の周辺を歩く。
「ここにも・・・。あれ、誰かいますね」
 校舎の壁際でちょこんと座っているニコを見つけた。
「1人じゃないっていいね」
 彼の傍には血まみれのユーノが倒れている。
「もしかして、この飴に書かれている文字・・・。彼が書いたんでしょうか?やくたたずって・・・」
 その文字を見て、遙遠はユーノを哀れむように見つめる。
「回収する必要なさそうですし、他の場所へ行ってみましょう」
 飴の片付けをしようと、遙遠は校舎の裏側へ行く。
「―・・・な、何があったんですか!?」
 惨劇の現場を見てしまい、驚きのあまりその場から動くことができない。
 そよ風に煽られて葉の擦れ合う音を聞き、遙遠はようやく動けるようになった。
 草むらの中に倒れているクロセルたち4人の元へ急いで駆け寄る。
「もしもしっ、大丈夫ですか!大丈夫ですか!?」
 彼らを起こそうと何度も声をかける。
「―・・・反応無し」
 飴だけ回収してその場を立ち去った。
「あと・・・この辺りにありそうですね」
 鉄分の香りがただよう校舎内の廊下へ行く。
「おやおや、こんなに飴玉が。何か書いてありますね・・・。死・・・!?これはいったい、どういう伝え方なんでしょう」
 陽がテディに向かって撃った飴玉を拾い、顔を顰めて見つめる。
「これで全部でしょうか」
 拾い集めた飴を小型飛空挺で移送する。
 焼却場に移送後、ファイアストームを放ち焼却処分した。
「お片づけ完了っと」
 疲れたように遙遠は、ぐーっと背伸びする。
 思いを伝え合い、時には一方的に受け取り、一方的に狙い撃つ。
 ホワイトデーの惨劇は、これにて終了した。

担当マスターより

▼担当マスター

按条境一

▼マスターコメント

お相手に思が伝わったでしょうか。
負傷者もかなり出たようですね。
真っ赤に染まった飴玉は、洗えば食べられます。
校舎のお外に転がっている飴は土の栄養になるでしょう。

一部の方に称号をお送りさせていただきました。
それではまた次回、別のシナリオでお会いできる日を楽しみにお待ちしております。