First Previous |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
Next Last
リアクション
【5】
PM 16:15
ヴァイシャリー某所 ヴァイシャリー家別荘
「うぅ……」
桜井 静香(さくらい・しずか)は思わず唸った。
静香が寝ているのはいつもの寮のベッドではなく、ヴァイシャリー家の別荘にあったそれで。
ふかふかしていて気持ちいいのはいいのだけれど、どうにも眠れない。柔らかすぎる。
「……それに」
ちらり、と部屋の中を見る。
簡素で清潔なその部屋には生活感がなく、おまけにやたらと広い。それが不安を煽り、余計に眠れなくしていた。
身体を休めなければいけない。そのためには睡眠をとらなければいけない。けれど、眠れない。
もやもやする。これなら起きている方がまだマシだ。
そう思って静香が身体を起こした時、控え目なノックの音が部屋に響いた。
「……? どうぞ」
風邪で掠れた声で返事をすると、ドアは静かに開いた。そして、開いたドアの向こうに居たのは知り合いの――真口 悠希(まぐち・ゆき)の姿。
「悠希、さん」
見舞いの花を持った悠希が、にこりと微笑む。部屋に入って、水差しとコップしか置いてなかったサイドテーブルに花瓶を置き、花を活けた。部屋に色が広がる。
「こんにちは、静香様。お身体の具合は……?」
「大丈夫だよ」
微笑んだ。寂しいということは隠したつもりで。
「風邪のせいですか? そんな寂しそうなお顔をされて……」
けれど、あっさりとバレてしまった。思わず苦笑する。
「……どうしてわかっちゃうのかなあ」
「え?」
「この部屋がね、広くて静かで僕しか居なくて、それで不安だったんだ」
「そうだったんですか……」
「来てくれてありがとう」
「いえ! 静香さまのためならボクはどこへだって!」
心の底から嬉しそうに悠希は笑って、つられて静香も笑った。
「でも、心配。僕のお見舞いに来て、それで悠希さんが風邪を引いたらどうしよう?」
「大丈夫ですよ! ボク健康なことがとりえですし、静香さまと出会ってから毎日朝立……いえ、毎日元気です! 風邪を引いたことないんですよっ!」
「あさだ……?」
「いえいえいえ、なんでもないです! あ、静香さま。汗、かいていて気持ち悪くないですか?」
「うん、少し……ううん、結構、気持ち悪いかも……」
「わかりました」
悠希は一度部屋を出て、それからお湯を張った洗面器とタオルを持って戻ってくる。タオルを濡らして絞って、ベッドに近付いて、タオルを顔に当てる。
「……あったかい」
「ふふ、気持ちいいですよね」
「ん……」
「パジャマ、はだけますね……? 嫌でしたら、止めてください」
悠希の手がボタンを外す。露わになった胸にタオルを当てて、優しく丁寧に拭っていく。たまにくすぐったいのか、笑みを含んだ小さな声が漏れる。
が、その声が止まった。
悠希がズボンに手をかけたから。
「あ、やっ……」
それまで出していた、どこか楽しそうな声ではない。焦ったような声を出して、大事な部分を押さえる。そろ、と静香は顔を上げて、「〜〜っ、見――」顔を真っ赤にして俯いた。
沈黙。
「大丈夫です……ボクも同じ、……ですから」
沈黙を破ったのは悠希で、静香の耳元で囁いた。静香は耳まで赤くした頭を、こくんと縦に振る。肯定。
「あ、の……優しく、してね……?」
「自信ないです」
「えっ……」
「冗談ですよ。大丈夫です、ボクに任せてください」
*...***...*
PM 16:30
ヴァイシャリー某所 ヴァイシャリー家別荘
「こんにちは、桜井校長。……あれ? お休みでしたか?」
悠希が部屋を出て行くのと入れ違いに入ってきた志位 大地(しい・だいち)は、掛け布団を頭まですっぽりかぶっている静香を見てきょとんとした声を出した。その声に反応して布団がもそもそと動き、二つの瞳が大地を見る。
「起きていらしたんですね」
こくんと頷いた顔は赤く、相当熱があるんだろうな、と思った。部屋に入ると、風が吹いていることに気付く。窓が開いていた。はたはたとカーテンが翻り、風を運ぶ。
「寒いですか? 窓、閉めます?」
「ぁ、い、いいんですっ。換気しなくちゃだから……!」
確かに。換気しないとウイルスが部屋にたまっていく一方だろう。掛け布団をかぶるほど寒いのだろうに、なんとも見舞い客想いだ。これくらいやれる人でないと、校長という職務は務まらないのかもしれない、と一人で納得。
大地は静香の寝ているベッドのそばまで行き、置いてあった来客用の椅子に腰掛ける。
「改めまして、こんにちは。彼女が通っている学校の校長先生が入院したと聞いてお見舞いに参りました。志位大地です」
「こんな姿でごめんなさい。寝たままだし……」
「お気になさらず寝たままでどうぞ」
「ありがとう、志位さん。えっと、彼女って……?」
「あ、今日はタシガンに居るみたいで。自分だけで来ました」
「タシガンに……?」
「はい」
「…………」
静香が考えるような間を開けた。布団を握り、「タシガン、薔薇……? 百合……だし、まさか、いや、でも」何事かを呟いているがどうにも不明瞭だ。聞き取れない。お見舞いの花の名前だろうか。
「どうかなさいましたか?」
「あっ、え、いいえっ。……その、差し支えなければ彼女さんのお名前を……」
「彼女ですか? ティエルさん……ティエリーティア・シュルツさんです」
「……彼女、ですか?」
「ええ、彼女です」
「……ええと、違和感なんかは」
「違和感? 何に対してです?」
「……不自由、なんかは?」
「?? どうなさったんですか、さっきから。不自由もしていなければ、違和感もありませんが……」
もしかしたら、ティエリーティアは自分に何か隠しているのだろうか。たとえば料理が下手だとか。裁縫が苦手だとか。そういうことなら得意だから自分がサポートすることができる。
「大丈夫ですよ、俺なら。支え合っていけますから」
「そうですか。……うん、そういう仲なら、きっと上手くやっていけますね」
「ええ。……と、あまり長居しても申し訳ないですし、この辺で。今度また改めて挨拶に来ます」
「はい、ありがとうございます。……あの、ところで」
「はい?」
「僕の事――どう、思っています?」
「? 素敵な女性だと思ってますが?」
そう言った瞬間、小さなため息が聞こえた気がした。
*...***...*
PM 16:50
ヴァイシャリー某所 ヴァイシャリー家別荘
部屋の前で立ちつくしているロザリンド・セリナ(ろざりんど・せりな)を見て、スレヴィ・ユシライネン(すれう゛ぃ・ゆしらいねん)は首を傾げた。
「見舞い、か?」
「あっ……、……ええ、そのつもり、でした」
ロザリンドが微笑む。ただし、泣きそうな顔で。スレヴィの眉が、怪訝そうに顰められる。過去形? と目で問いかけると、ロザリンドは再び微笑んだ。やはり、泣きそうな顔で。
「見舞わないのか」
「ええ、私は、ここで」
「……ふーん」
まあ、いいか。俺には関係ないし。
そう思って部屋に入ろうとした。が、さっきの悲しそうな顔を思い出して、ドアへと伸ばした手はノブを掴まず宙をさまよう。
諦めてドアから離れた。ロザリンドの隣に立つ。と、いい香りがした。彼女が持っている花束からだろうか。
花束は黄色とオレンジの花でまとめられ、色合いのアクセントとして薄青い花が入れられたもので、綺麗だな、とぼんやり思った。その花束が、スレヴィにつきつけられる。
「お願いがあるんです」
「……?」
「これ、桜井校長に渡してくれませんか?」
「なんで? あんたが渡そうと思って持ってきたんだろ?」
「いいんです。……お願い」
ああ、また。悲しそうに微笑んでいて、断る言葉が思いつかなくて、スレヴィは花束を受け取った。微笑まれる。
「マリーゴールド」
「え?」
「その黄色い花。マリーゴールドって言うんです。花言葉は『健康』。お大事に、ってお伝えください」
言うが早いか背中を向けて走り去るロザリンドにの後ろ姿を、何も言えずにただ見ていた。
*...***...*
PM 17:00
ヴァイシャリー某所 ヴァイシャリー家別荘
花束を押し付けて走り去って。
ロザリンドは、空き部屋に居た。屋敷の人間には既に許可を取ってある。
一日、この屋敷に居させてください。一晩、桜井校長の看病をさせてください。
でも、できなかった。部屋に入れなかった。花も渡せなかった。
本当は部屋の中で看病したかった。話し合ったりもしたかった。
だけど、部屋には常に誰かが居る。放課後になってすぐに来たつもりだったけれど、それより早く何人も訪れていたようだった。
いろいろなことを話すことも、元気づけることも、他の方は得意。自分は、苦手。
桜井校長と仲良さそうに喋る誰かを見ているのも辛い。
嫉妬がこの身を焦がしてしまいそうで。
そして何より、校長の快復を願いたいのに、楽しくしていて心配をかけないようにしなければいけないのに。
こんなことしか考えられない。そんな自分を見られるのが嫌で。
ついぞ部屋に入れなかった。
傍に居たい。
邪魔と言われたくはないけれど、それでも愛している校長の近くに居たい。
だから部屋の外でじっと立っていた。氷や、水の換え。そんな雑用や、何かの時にすぐ手伝えるように。
けれど話しかけられて、そう、少しだけ話して、ああ駄目だった。もう泣きそう。限界。蹲って泣いてしまいそう。
人前で泣くのを許せないプライドが顔を出してきて、走り去って、あああの人を心配させてしまったかしら。思いやりもできなかった。だめだな、私。そうやって自己嫌悪の渦。
校長の事を愛しているのに、何も出来ない。一人で勝手に落ち込んで、みっともなく泣いて。
本当に馬鹿でどうしようもない人間で、ああ一体私は何なの?
こんなんじゃいつまでたっても校長に相応しい人間になれない。
好きで好きでしょうがなくて。
でも釣り合えなくて。
それなのに好きで。
ああ本当、どうしようもない。
どうしようもないのに。
「桜井校長。
好きです。好きです。大好きです」
この気持ちだけは、どうしても偽れない。
涙が一筋、目から零れた。
*...***...*
PM 17:10
ヴァイシャリー某所 ヴァイシャリー家別荘
一方、花束を託されたスレヴィは部屋に入ろうかどうか、悩んでいた。
立ち去ったロザリンドを追うべきだったのか、あのままでよかったのか、そんなことまで悩みだして入れずにいる。
と、大きな胸を張って、モデルのように凛と歩くルカルカ・ルー(るかるか・るー)の姿が見えた。両手いっぱいの青い花を持って、静香の部屋に一直線。スレヴィが開けられずにいるドアの前に立ち、ノックし、中から返事がきて、ノブを捻ろうとして――
「ねえ、あなた」
くるり、向き直られた。
「そんな悩ましげな顔してないで? あなたは何がしたいの?」
真剣な目でそう言われて、言葉に詰まる。
何が、したいか。
……そんなの。
「サンキュ」
答えると、ルカルカは花が咲いたように笑った。
「いってらっしゃい」
言葉を背に、走り出す。
残されたルカルカはノブを捻って部屋に入った。パジャマ姿の静香がベッドの上で身を起こしていて、ルカルカを視認して微笑む。
「久しぶり☆ お加減いかが? って、もう何十人にも訊かれたでしょうけど。元気……ではないかな? まだ」
「ううん、ルカさんが来てくれたから、少し良くなったよ」
「♪ 嬉しいな」
「僕も嬉しい」
「これ、お見舞い」
「青い、薔薇?」
「綺麗でしょ?」
「うん、すごく綺麗」
両手いっぱいの薔薇を静香に渡すと、嬉しそうに、優しく抱いた。
「いい香り」
「ね、薔薇の香りって素敵よね」
目を閉じて匂いを楽しむ静香を、ただ愛しそうに見て頭を撫でる。髪を梳く。指に少し引っ掛かったのは、ずっと寝ていたからだろうか。自前の櫛を取り出して、静香の長い髪をとかした。
「一緒に冒険したの覚えてる?」
「? うん」
「楽しかったなあ。また、したいね。元気になったら、また冒険行こ?」
「……ん、早く治さなくちゃ、ね。迷惑もかけちゃうから……」
「……めっ。そんなこと考えなくていいの。それに、迷惑なんて思ってないから。誰も」
「そ、かな?」
「少なくとも、ルカはこうして静香さんと二人きりの時間が持てて、髪をとかせて、とてもじゃないけど迷惑じゃないな」
「髪、」
「ん?」
「洗えてないから、汚い、かも」
「あはは、そういうことを気にする余裕があるなら大丈夫☆ あ、そうだ。ダリルがね、チョコレート作ったのよ。食べて?」
「あ……ありがとう! ダリルさんの手作り、僕、好きだな。嬉しい。食べてもいい?」
「はい、あーん」
「じ、自分で食べられるよ?」
「あーんっ☆」
「……あー、ん」
「♪」
そうやって何度かルカルカの指がチョコレートをつまんで口に入れて、と繰り返す。
「ね、静香さん」
「?」
「早く、良くなってね。ルカはそろそろ帰らなきゃならないけど、いつでも静香さんのことを想ってるわ」
言って、立ち上がる。あまり長い面会は身体に障ると思っての事だろう、部屋に来てからそう時間は経っていなかった。
少し名残り惜しそうにする静かに、ルカルカはウインク。
「静香さん、大好き☆」
最後にそう言って、部屋を出た。
*...***...*
PM 17:30
ヴァイシャリー某所 ヴァイシャリー家別荘
ロザリンドを捜すのに、思いのほか時間をかけてしまった。
『桜井校長が、あんたに会いたがってるぞ』
そう言って、スレヴィは空き部屋で蹲っていたロザリンドを連れ出した。
言葉は嘘だ。
嘘だけど、花言葉まで考えて花束を選ぶような、まっすぐで優しい女の子だ。静香が邪険にするとは思えない。
「……花束、渡してくれなかったんですか」
そりゃそうだ、だって部屋にすら入っていない。
「あんたが渡すべきだ」
「……どうして?」
「あんたが桜井校長の為に選んだから」
答えになってないです、と呟くロザリンドを無視して、スレヴィは静香の部屋のドアを叩く。「どうぞ」と控えめな入出許可が届き、ノブを捻った。
「ロザリンドさん! 来てくれたんだ」
「……校長」
「ほら」
と、スレヴィは花束をロザリンドに渡し、少しだけ背を押した。
押されるがままに、一歩、二歩、前へ。
「? ロザリンドさん、目が赤いけど……」
「ちょっと、擦ってしまっただけです。大丈夫」
「そう?」
「桜井校長、私、一つだけ訊きたいことがあります」
「? なんだろう?」
「私、…………校長の事、好きでいてもいいですか……?」
「僕は、嬉しいよ」
「ダメな私でも?」
「うん」
「何も出来なくても?」
「うん」
「好きです、校長。大好きです。世界中の大好きを集めても、貴方に届けたい想いに足りない……!」
「返事は、難しいけれど。僕は、そう言ってもらえると嬉しい」
「……校長」
「うん?」
「我儘言ってもいいですか」
「どうぞ」
「抱き締めてもらっても、いいですか?」
ぎゅ、と抱き締められた。
ああ、幸せだ。これだけで、もう、報われてしまったように思えるくらい。
不意に、いい香りがした。
顔を上げると、それまで席を外していたスレヴィが、ティーカップとポットを持って立っていて、
「ローズ茶」
ずい、とカップをつきつける。
「疲労回復と、喉の痛みを和らげる効果。それから美容にもいい。茶葉が余ったら湿気と日光を避けて保存してくれ」
もう少し抱きついていたかったが、泣いたせいもあってか身体は水分を欲していて、ロザリンドはカップに口を付けた。
ふんわりと薫り、ほのかに甘くて、どこかほっとする。
苦みやクセはほとんどなくて飲みやすいし、
「……おいしい」
正直な気持ちを告げると、スレヴィが誇らしげに笑う。
「そりゃそうだ、俺が淹れたんだから」
「僕のは、ロザリンドさんのと違うのかな?」
「ああ、校長のはまた違うよ。エキセアナ茶っていうんだ。
『インディアンのハーブ』なんて呼ばれて、北アメリカの先住民族が虫に刺された時に役立てたハーブで、近年では抗ウィルス、免疫強化、殺菌消毒、抗感染作用があることがわかっている優れもの。
抵抗力を高め感染症を予防するので、ウィルス性の風邪をひいた時、あるいは周りの人が風邪をひいた時などにも効果あるよ。
薫りつけとしてローズヒップオイルを垂らしてあるし、味に癖もない。飲みやすいだろ?」
「うん、よくわからないけど、美味しい」
よくわからないと言われて苦笑するが、美味しいと言われたらやっぱり嬉しい。
医学の知識が役に立ったことも、二人が今こうして笑っていることも。
「静香様、お食事いかがです?」
そうしてリラックスムード漂う部屋に、宇都宮 祥子(うつのみや・さちこ)が大きめの土鍋を持って入ってきた。鍋の蓋の上に取り皿とれんげを乗せ、しかし揺らさないというバランスのよさを披露しつつ。
そんな祥子は、「あら」と呟き三人を順番に見て、こちらも微笑んだ。
「静香様、だいぶお元気そうで。病は気からっていいますし。いいですよ、その素敵な笑顔。魅力五割増しくらいだわ」
「あはは……すごく増えたね、魅力」
「でも、元気なのはいいけれど。静香様ご本人がお休みにならなければ治らないのよ?」
「ぅ……ごめんなさい」
「ふさぎこんでいるよりは何倍もマシだけど、ね。
二人とも、食べる? 私も食べようと思って多めに作ったから、小腹を満たす程度にはなるわよ?」
ロザリンドとスレヴィを見て言うと、「……」二人は顔を見合わせて、同時に頷いた。
「いただいてもいいのなら、是非」
「ありがたーく、お相伴に与ることにする」
「ふふ。食事ってみんなで摂った方が美味しいわよね。あ、でも静香様用にって塩分多めにしたからしょっぱいかも?」
「何を作られたのですか?」
「カニ雑炊。カニたっぷりでちょっぴりリッチ気分よ」
テーブルの上に鍋を置き、取り皿に取り分けて配った。カニの身の赤と三つ葉の緑。彩がいいし、香りもいい。
「美味そうだな」
「自信作なのよ。さあどうぞ召し上がれ。よく冷ましてね? 静香様、あーんする?」
「し、しないよっ。僕自分で食べられるもの」
「あら。ちょっと残念」
柔らかな空気が流れて、時間はゆっくりと過ぎて行く。
First Previous |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
Next Last