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ミッドナイト・シャンバラ3

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ミッドナイト・シャンバラ3

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教えてコーナー

 
 
「教えてちょうだ〜いのコーナー!!」
 どんどんどん。ぱふぱふぱふ。
 シャレードムーンが叫ぶと、アーサー・レイスが太鼓とラッパのSEをタイミングよく入れた。
 なんだかちゃんと役立っているようで、日堂真宵としては気にくわない。
「アーサーのくせに、生意気な……」
 睨まれているとは知らないアーサー・レイス越しに、金魚鉢の中のシャレード・ムーンに視線を移す。
 アップにした髪をヘアクリップで無造作にまとめたシャレード・ムーンが、ひょいと眼鏡の位置をなおしてハガキに目を落とした。
「最初のお便りです。
 P・Nこんばんわ、いつも楽しみにしています。いつかはパートナーたちが放送事故を起こしてご迷惑をおかけしました。何かさせたい罰がありましたら遠慮なくお伝えください。証拠写真を撮って同封しますので。
 さて本題ですが、今知り合いの一人がロイヤルガードとして活躍しています。もちろん喜ばしいことで応援もしたいのですが・・・私自身はロイヤルガードじゃないどころか下手したら敵と思われてもおかしくない経歴の持ち主。その人がロイヤルガードになれるよう働きかけてくれた人たちのこともあり、変に出しゃばって迷惑をかけるようなことになったらと悩んでいます。シャレードさんは誰かと微妙な関係になってしまったことってありますか?よろしければお聞かせください。
さんです。
 長いペンネームですね。さて本文です。
 リカイン・フェルマータ(りかいん・ふぇるまーた)
 ははははは、これは、ペンネームと本文が逆ですねー。うっかりそのまま読んでしまいました。いえ、うっかりですよー。
 それとも、これはもしかしてとても高度なギャグなのでしょうか。
 それにしても、この写真は何なんでしょうか。なんだか、アライグマみたいなものがぼんやり写っていますが。
 あっ、裏に何か説明が書いてありますね。
『ぼくのししょう』
 だそうです。何なんでしょう。この写真を撮ったのはタヌキさんか何かなんでしょうか……。謎です。
 さて、微妙な関係と言えば、今のシャンバラとエリュシオンも微妙な関係ですよねー。
 それにしても、お知り合いがロイヤルガードだなんて凄いです。周りにどう思われても、そういう人間関係は大切にしてくださいね。でも、お葉書にあるように、迷惑をかけるといけませんから、秘密の関係もいいんじゃないでしょうか。秘密の関係……うふっ、ちょっと格好いいかもしれません。
 えっ、私ですか?
 ふふふふー、想像にお任せします。
 さて、次のお葉書いってみましょう。
 いや、だから、微妙はもういいですから。
 ええと、次のお葉書は、アレックス・キャッツアイ(あれっくす・きゃっつあい)さんからです。
 こんばんわ、投稿するのはこれが初めてになります。僕には憧れの人がいます。その人はいつもたった一人で僕たちの村を守ってくれていました。その人の力になりたい、そう思っていた時に今の師匠に出会い契約をしました。結局村を出て師匠についていくことになったのでその人の助けにはなれませんでしたが、憧れの人であることに、いつか必ず力になりたいと思う気持ちに変わりはありません。シャレードさんにはそんな憧れや師匠と呼べる人はいますか?
 そうですねえ、まだ学生だったころは、憧れていたアナウンサーの人とかいましたけれど、今はパラミタのすべての人が先生ですね。毎日、いろいろなことを教えてもらっています。
 アレックスさんも、師匠からいろいろと教わってくださいね。
 そういえば、さっきの写真のアライグマも師匠でしたね。いったい何の師匠なんでしょうか。弟子がいるのかな?
 さて、次のお便りです。
 このおたよりは、ええっと……サンドラ・キャッツアイ(さんどら・きゃっつあい)さんですね。
 こんばんわ、いつもお疲れ様です。
 はい、こんばんはー。
 今回はどうしても気になることがあったので筆をとりました。何だか最近やたらたっゆんだのちっぱいだのといった言葉が飛び交ってるように感じます。私としては胸が大きかろうが小さかろうがそれが個性なんだからいいのに、と思うしどっちか(だけ)が好きなのだって自由だとは思います。でも!そればっかりで他のことはまるっきり見ていない人がいるような気がしてならないんです。シャレードさんはそういう「胸以外はどうでもいい」みたいな態度をされたことってないですか?
 はい、はっきり言います。あれは腹がたちます。
 世の中、たっゆんとちっぱい以外がいちゃいけないんですかね。
 絶対に、最強は美乳だと思うんですよ。ねえ」
 金魚鉢の中でシャレード・ムーンがきっぱりと言いきったころ、副調整室では日堂真宵が暴れだそうとしてアーサー・レイスと大谷文美に取り押さえられていた。
「ノー、放送中に暴れてはだめデース!」
「あの女殺す。どこが、普通よ、充分にたっゆんじゃない。敵よ、敵!」
「誰かと比べたら、世の中の女はリン・ダージ以外はすべて巨乳デース」
「その誰かって、誰のことよ。むきー!」
 さらりとアーサー・レイスに酷いことを言われて、さらに日堂真宵が暴れた。
「とにかく、おとなしくして……ああん、噛んじゃ嫌ですう!」
 日堂真宵に噛みつかれて、大谷文美が悲鳴をあげた。