イルミンスール魔法学校

リアクション

　
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「次のお悩みは、ペンネーム悩めるお爺さんです。
　初めましてシャレード殿。どうかこの年寄りめの悩みを聞いてやって欲しいのですじゃ
　まあ。こんな夜遅くまで起きてて大丈夫ですか、おじいちゃん。
　儂は犬を飼っておりましたのじゃ
　これがまた不思議な犬でしてのぉ
　ここ掘れワンワンと騒ぎますので掘ってみますと、なんと金銀財宝が出てきましたのじゃ
　それを見ていた隣人のお爺に無理やり連れて行かれましたら、無残な姿で帰ってきましたのじゃ
　儂は墓を立てて木を植えたら一晩で大きな木に育ち、その木で犬が好きじゃった餅を作ってやろうと臼にし餅をついたら、これまた金銀財宝が出てきましたのじゃ
　なんだか、どこかで聞いたような話ですが……。
　これまたそれを見ていた隣人のお爺が無理やりその臼を持って行ったかと思うと、薪にされ燃やされてしもうたのですじゃ
　儂はせめて灰だけでも供養しようと灰を持ち帰りましたら、その灰が風に飛ばされ、なんと枯れ木に花が咲きましたのじゃ
　儂は皆を喜ばせようと枯れ木に花を咲かせますと、とんでもないことが起こってしまいましたのじゃ
　
『クシュンクシュン』　『ハーックシュン』　『ヘーックショ！』
　
　そう、花粉症ですじゃ
　そう来ましたか。
　儂が枯れ木に花を咲かせると、花粉が飛んでしまい皆を苦しめてしまいますのじゃ
　ついに儂は故意に世間の皆に迷惑をかけたと言う事でお縄を頂戴してしまい、今、牢屋の中でこの手紙を書いておりますのじゃ
　
　教えてくだされシャレード殿
　儂のした事は間違っておったのじゃろうか
　儂は…儂はどうすればよいのですじゃ
　どうかこの哀れな年寄りめをお救いくだされ
　そのまま死んでください。花粉をばらまいた罪は万死に値します。
　だいたい、パラミタには花粉症はないと聞いていたのに、先日イルミンスールで発症した花粉症なんか大変だったそうじゃないですか。
　私たちアナウンサーにとっては、花粉症は最大の敵なんですよ。
　さあ、さっさと次のお悩みにいきましょう。
　ペンネームは洗濯の花嫁さん。
　こんばんはシャレードさん。今日は私の日常の些細な悩みを聞いてくれませんか？
　洗濯をする時の悩みなのですが、手袋や靴下を洗濯をすると、いつもかたびっこになってしまうのです。
　なにかかたびっこにならない良い方法がありますでしょうか？
　ええと、これは、ペア物がいつの間にか片方だけになってしまうっていうことでいいのかしら？
　手袋は、紐付きミトンにするという究極の方法もありますけど……。
　靴下は、ほんっとう、どっかいっちゃうんですよね。
　これを防ぐには、一つしか方法はありません。すべて同じ靴下にしてしまえばいいんです。
　模様からサイズから長さまでぜーんぶ同じ。
　そうしてしまえば、一つ二つなくなってしまっても、全然困りません。片っぽだけ穴が空いても大丈夫です」
　
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「なるほど、そうすればいいんですね」
「おや、セレス、こんな夜中にどこへ行くんだ？」
　いそいそとでかける準備をするセレスティア・レイン（せれすてぃあ・れいん）を見て、アキラ・セイルーン（あきら・せいるーん）が訊ねた。
「コンビニに靴下を買いに」
「靴下？」
　なんでこんな時間にそんな物をと、アキラ・セイルーンが聞き返す。
「これからは、アキラの靴下は全部花柄にする」
「ちょっと待て、なぜそうなる」
　セレスティア・レインの宣言に、アキラ・セイルーンが即答で異を唱えた。
「それはもちろん、貴様が脱ぎっぱなしであちこちに散らかしておるからじゃろうが」
　ルシェイメア・フローズン（るしぇいめあ・ふろーずん）が的確に突っ込んだ。
「いいじゃねぇか別に。同じのまた着るんだから」
「貴様……。まさかとは思うが、せめて下着ぐらいは毎日取り換えておるじゃろうな？」
「別にパンツだって三日くらいは大丈夫だろ」
　スパコーンと、ルシェイメア・フローズンがハリセンでアキラ・セイルーンを張り倒す。
「決めた。アキラのパンツも花柄にする」
「ちょっと待てー、それにどんな意味が、もしもーし」
　さっさと買い物に行こうとするセレスティア・レインを、アキラ・セイルーンがあわてて追いかけていった。
　
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「続いてのお悩みは、ペンネーム非男の娘……さんです。
　シャレード・ムーンさんこんばんは〜。いきなりですが俺には悩みがあります。どうも最近周囲から女の子に見られてるみたいなんです・・・。
　外見性別も男なのに何故なのでしょうか？
　写真をつけますので、本当に女の子に見えるかどうか見てもらえないでしょうか？よろしくお願いします
　ええと、写真が入っていますね。
　まあ、かわいいドラゴニュートが……えっ、この写真は違う？
　はいはい、ああ、こちらですね。もーしわけありません。
　あら、ぬいぐるみを持ったかわいい女の……いえいえ、りっぱな男の娘ですよ。要は美形すぎるんですよ、多分。
　本当の男の娘というのは、次のお便りにでてくるような子のことですよー。
　初めての投稿です。こんばんは。
　あ、こちらは、ペンネーム男の娘なら隣にさんです。
　いきなりですがシャレードさんにご相談があります！
　近くに男の娘がいるのですが、本人がそれを認めようとしません。
　既に何度か女装もしているというのに
　全く認めようとしません！！
　どうにかして本人に自覚を持たせたいのですが
　何かよい案はありませんか？
　それは、ちゃんと女装した写真を押さえるべきですね。物的証拠を押さえてしまえば、もう言い逃れはできません。今度は、その女装写真を送ってくださいね」