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魔剣スレイブオブフォーリンラブ

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 あたし、セレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)はシャンバラ教導団に所属していて、
 歩兵科に学生として所属しながら軍人としても働いている。
 今日はせっかくの休日ってことで、パートナーで恋人でもあるセレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)と一緒に、
 空京に最近出来たショッピングモールで服を買いに来ていた。
 まあ、買い物っていっても、ミアキスの付添みたいなもんだけどね。だって、あたしは別に新しい服とか興味ないし。
 適当にミアキスと一緒の服を買えばいいかなって感じだったんだけど、それじゃあ面白くないからきわどい水着とかをミアキスに勧めたりして遊んでいたら、途中から飽きちゃってぶらぶらとショッピングモールの中を歩いていた。
 そしたら、いつの間にか屋上に出ちゃって、さすがに辺りの風景を眺めても仕方ないしって戻ろうとしたら、大勢の悲鳴が聞こえてきたんだ。

 あたしはその瞬間、軍人としてのスイッチが入っていた。すぐさま屋上の縁へと駆け寄って地上の様子を確認したら、
 案の定たくさんの人だかりが出来ていた。
 でも、先ほど聞こえたのが悲鳴ではなく、いわゆる黄色い声援というやつである事に気が付いた。

「なんだ……有名人でも来てたのか」

 あたしは拍子抜けして、さっさと買い物に戻ろうと屋上のドアを開けようとした。

「あら、シャーレット。ここにいたのね、随分と探したのよ」

 そしたら、ちょうどパートナーのミアキスがドアを開いて鉢合わせになった。

「おお、愛しのミアキス。あたしも血眼になって探していたところだよ」
「嘘おっしゃい……どうせ、暇つぶしをしていて迷い込んだのでしょう」

 ミアキスは大きくため息をついた。その様子がとてもキュートだったので、あたしは思わず彼女の頬に口付けしていた。

「ちょ、ちょっと!? いきなり、何しているのよ」
「はは、その動揺した顔も可愛いよ」

「まったく……人をからかうのも大概にしてよね」

 ミアキスは口ではそう言っていたけど、彼女が満更でもないことにあたしはちゃんと気付いていた。

「あれ? なんだか、周りが騒がしくないか」

 気を取り直したミアキスは、そこで初めて他に意識がいったようだ。

「ああ、地上の方で人だかりが出来てたよ。たぶん、芸能人でも来てるんじゃないかな?」
「へえ、やっぱり新しく出来たショッピングモール目当てなのか」

 ミアキスはそう言って、地上を確認しようと屋上の縁に近づいていた。

「意外とミーハーなのね」
「もし、本当にショッピングモール目当てだったら、中で買い物するのが面倒になるでしょ? だから、このビルに入ってくるか確かめるのよ」
「服なんてどこで買っても一緒だと思うけどなー」

 あたしはそう言いながら、ミアキスに釣られて地上を眺めた。

 その瞬間だ、あたしの体に落雷が襲ったような衝撃が走ったのは――