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第2回新ジェイダス杯

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第2回新ジェイダス杯

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第4ターン

 
 
『さあ、第4ターンです。
 トップには、小鳥遊美羽選手が躍り出ました。それを2番手のエリシア・ボック選手が追いかけます』
 
油断しちゃダメだよ♪
「なんの、勝負はこれからですわ
 
『3番手には、秋月葵選手とジャジラッド・ボゴル選手がつけています。ジャジラッド・ボゴル選手すばらしい走りです。
 
 続くクリスティー・モーガン選手、パイ地帯にもろに突っ込んだ。全身クリームでべちょべちょです』
 
「なんだよ、これは、服がべちょべちょじゃないか」
 女王の加護のおかげで怪我はなかったものの、全身クリームまみれになってクリスティー・モーガンが困ったように服を見下ろした。その一瞬の隙が仇となり新たなクリームパイがクリスティー・モーガンの顔面に直撃した。
「ぶっ……!」
 視界を奪われ、小型飛空艇がコースアウトしていく。
「ボクはここまでだ。クリストファー、後は頼んだ」
 
『おおっと、クリスティー・モーガン選手、リタイアだ。
 それによって、イコナ・ユア・クックブック選手が5番手に上がってきました』
 
「みんな、なんでチョコレート食べないんですの」
 ばらまいたチョコレートを無視されて、イコナ・ユア・クックブックちょっと残念そうに言った。
 
『さあ、6番手は、フォン・ユンツト著『無名祭祀書』選手とノーン・クリスタリア選手がならんでいます。
 
 それを追って、8番手は佐々木弥十郎選手です。
 
 おや、9番手、雪国ベア選手に何か動きがあったようです。おおっと、雪国ベア選手、いきなり着ぐるみを脱ぎ始めた。ゆる族禁断の必殺技……あっ、下に別の着ぐるみ着ていました』
 
忍びよるゆる族のきょーふ。くらえ、俺様のお古の着ぐるみを……」
 そう言いながら、雪国ベアがお古のゆる族の抜け殻を25ブロックにばらまいた。
 
『10番手、南鮪選手、ペルセポネ・エレウシス選手がならんでいます。このあたり、細かく順位が入れ替わっております』
 
「パンツ分が足りねえ……」
 南鮪は、今ひとつテンションが上がらないようだ。
 
「めもめも……。あ、ペルセポネ様、そこもうちょっとゆっくりでお願いいたします」
 相変わらず、ヘスティア・ウルカヌスは周囲をメモしている。
 
『12番手は、ソア・ウェンボリス選手、天城一輝選手、ティー・ティー選手が一団となっています。
 ソア・ウェンボリス選手、ここで一気に遅れを挽回か?
 対照的に、天城一輝選手はじりじりと順位を下げ続けています。
 
 続く15番手は、緋桜ケイ選手とベアトリーチェ・アイブリンガー選手がならんでいます。
 
 おおっと、17番手、小ババ様選手、行く手をブロック群に阻まれた。なんと、ミサイル、ミサイルです。容赦なく障害物を爆破粉砕していきます
 
 さあ、18番手は、クリストファー・モーガン選手です。旧ジェイダス人形を慎重に戦乱の絆でドラゴンの後ろに固定しました。迷いが吹っ切れたのか、あるいはクリスティー・モーガン選手の意志を受け継いだか、すばらしい加速を見せて順位を上げました。
 
 19番手は、真名美・西園寺選手です。その眼前を空飛ぶパンティーの群れが横切ります。しかし、動じません』
 
「ふっ、安物ですね。商品価値はありません」
 素早く財宝鑑定をしてパンティーの勝ちを見切った真名美・西園寺が、一切空飛ぶパンティーには構わずに先を急いだ。
 
『20番手、ようやく新ジェイダス人形を手に入れた御神楽舞花選手、飛空艇にボディにゴムバンドで無理矢理人形を固定しました。その作業の途中、高級チョコレートがそばを流れて行きましたが、あまり興味を示しません』
 
「あら、落とし物かしら。でも、今はレースに集中!」
 
『21番手は、天貴彩羽選手ですが、新ジェイダス人形を拾うと龍砲天羽々矢選手の背中にくくりつけていきます。おっと、龍砲天羽々矢選手、人形に興味を持ったのか、振り返りました』
「ちょっと、前、前見なさい!!」
「えっ!?」
『ああっと、よそ見が命運をわけたか、浮かんでいる冷凍マグロに龍砲天羽々矢選手が激突した。冷凍マグロ恐るべし、次々と選手を屠っていきます。気絶した龍砲天羽々矢選手、飛ぶことができない。墜落コースアウトでリタイアです!』
『ちょっと、しっかりしなさい。こら!』
 なんとかグラビティーコントロールで落下をとめると、龍砲天羽々矢の顔をぴたぴたと叩いた。
 
『天貴彩羽選手のリタイアによって、葛城吹雪選手が21番手に上がりましたが、ビリであることに変わりはありません』
 
「な、なんだか、じっとしていられなくなってきたみたい」
「お、落ち着いてね。さゆみ。どうどうどう」
 過激なレース展開に興奮を抑えきれない綾原さゆみをアデリーヌ・シャントルイユがなだめたが、どうにも収まらないらしい。
「こうなったら、行くわよ、アディ」
「えっ、どこへ?」
「もちろん、決まっているじゃない」
 そう言うと、綾原さゆみは連絡用の小型飛空艇に飛び乗っていった。
 
 
    ★    ★    ★
 
 
『すでに、およそ3分の1の選手が姿を消しました。激戦です。
 では、第4ターン時の順位を御覧ください』
 
 
1番手 小鳥遊美羽
2   エリシア・ボック
3   秋月葵
    ジャジラッド・ボゴル
5   イコナ・ユア・クックブック
6   フォン・ユンツト著『無名祭祀書』
    ノーン・クリスタリア
8   佐々木弥十郎
9   雪国ベア
10  南鮪
    ペルセポネ・エレウシス&ヘスティア・ウルカヌス
12  ソア・ウェンボリス
    天城一輝
    ティー・ティー
15  緋桜ケイ
    ベアトリーチェ・アイブリンガー
17  小ババ様
18  クリストファー・モーガン
19  真名美・西園寺
20  御神楽舞花
21  葛城吹雪
 
 
リタイア    クリスティー・モーガン
        天貴彩羽&龍砲天羽々矢