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第2回新ジェイダス杯

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第2回新ジェイダス杯

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第14ターン

 
 
『レースも終盤戦に突入してきました。
 トップは、おおっと、ここでイコナ・ユア・クックブック選手が身体一つ抜きん出た。何か、乗っているドラゴンが涙目で必死になっている気もしますが、気のせいでしょうか?
 
 2番手は、ノーン・クリスタリア選手です。
 
 3番手には、フォン・ユンツト著『無名祭祀書』選手ですが、おおっと、ここでついにジャジラッド・ボゴル選手がならんだあ!』
 
「あーん、くさいんだもーん。えんがちょなんだもん。お姉様、助けてー」
「はははは、臭かろう。ほれほれほれ」
 
『ジャジラッド・ボゴル選手に幅寄せされて、フォン・ユンツト著『無名祭祀書』選手もう涙目……いえ、盛大に泣いてます。これは酷い。それにしても、ジャジラッド・ボゴル選手の執念でしょうか。確実に上位に食い込んでいます。これは、優勝も狙えるのか。それとも、まだ何か仕掛けるつもりか。
 
 5番手は、緋桜ケイ選手がここで一歩リードです。雪国ベア選手、6番手に下がりました。まさに一進一退。ここの対決も見逃せません。
 
 7番手は、おおっと、ここで秋月葵選手止まってしまった。さすがに、おっきなハミングバードでは、このレースはハードすぎたか。ゼイゼイと苦しそうに息をしながらホバリング体勢です。そこへ、クリストファー・モーガン選手が追いついた。
 
 ラストは……、ペルセポネ・エレウシス選手もなぜか止まっている。これはいったいどうしたのでしょうか』
 
「ペルセポネ様、あの施設は……。あれこそは、選帝の儀が行われる場所。記録です、メモメモ……」
 バックパックの中で、ヘスティア・ウルカヌスが眼下に見える豪華な建物をこまめにスケッチしている最中であった。
 
 
    ★    ★    ★
 
 
『さあ、ついに先頭集団はゴールを射程圏内に収めました。はたして、最初にゴールするのは誰か。第2回新ジェイダス杯、いよいよ、その覇者が誕生か!
 それでは、現在の順位をおさらいです』
 
 
1番手 イコナ・ユア・クックブック              91ブロック
2   ノーン・クリスタリア                 88
3   フォン・ユンツト著『無名祭祀書』           85
    ジャジラッド・ボゴル
5   緋桜ケイ                       82
6   雪国ベア                       78
7   秋月葵                        71
    クリストファー・モーガン
9   ペルセポネ・エレウシス&ヘスティア・ウルカヌス    66