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31)セレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)

セレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)は、
軽くオファーにOKを出して、
今日、この場所にやってきていた。

「セレンさんは、
いつもトライアングルビキニ姿とのことなのですけれど、
それってやはり、特殊な趣味がおありだからなのかしら?
ぜひ詳しくお聞かせいただけますか?」

「はいはい、あたしのこの姿ですか?
別に特殊な趣味だから……じゃなくて、
これがあたしのありのままの姿だから包み隠さずに自然な姿でいたいと思うから、
こういう格好をしてるのよ」
(そりゃ、自分のプロポーションに自信がなければこんな格好を普段から出来ないし、
なによりこのプロポーションを維持するのには相当な努力がいるのよ)。
そうした自負は口に出さないでおく。

セレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)は、
観覧席に座ってパートナーを見ながら恥ずかしがってうつむいていた。
(さすがにテレビと思うと……)

「まあ、確かに人目を思い切り引くけど、そんなの気にしないわ。
むしろ自分に注がれる視線がどんなものであれ、
それがあたしを色んな意味で磨いていくのよ」
セレンはポーズを取って見せる。
「あーあーきこえなーい」
セレアナが耳をふさいで叫ぶ。
「あ、でもちなみに、
いつもこんな格好ばかりじゃなく、気分転換に色んな服を着たり
公務の時はさすがに国軍の制服を着用してるわよ」
「けっこう『オサレさん』ですね、セレンさん?」
「まあね」

「じゃあ、他の質問を。
渋井 誠治さんから。

好きな食べ物は何ですか?
割とありがちな質問だけど、番組の中で時間があれば答えてくれると嬉しいな。
出身地が違うと食文化も違うだろうし、皆がどんなものが好きなのかちょっと気になったんだ。
パラミタだと地球の料理はなかなか食べられないかもしれないけど、
ここでアピールしておけば空京で流行っていつでも食べれるようになるかもよ?
なーんてね」
「好きな食べ物? おいしければ何でも☆」

「豪快なお答えでした。
では、次の質問です。
キュべリエ・ハイドンさんから。

もし地球とパラミタどちらかが滅んでどちらかを救えるのだとすれば
あなたが救うのは地球?それともパラミタ?
両方救うという回答ではなく二者択一でお願いします」

「パラミタ。あたしにとって地球は忘れたい過去が多すぎるから」

「なるほど。
では、次にいきましょう。
青葉 旭さんから。

自身の所属校ってどの程度大事に思っている?
質問がアバウトですが、極端な例を挙げると、
王国が滅んでも学校を守る。
他の学校を全部潰して自分の学校1校だけにしたい。
友達よりは大事だけど、恋人よりは大事でない。
嫌い、早く転校したい。
全く大事でないどころか明日にでも破壊したいくらい嫌い。
といったところかな。

自分の学校のこういう点が改善されたらもっと好きになれるのに、
というのがあったらそれもお願いしたい」


「教導団には色んな意味であたしを鍛えもしたし吹っ切れもさせた。
だからあたしにとっては大事な存在であることは間違いないわ」

「なるほど、どうもありがとうございました」

「こちらこそ。
ああそう、最後に。
いつもあたしのわがままに嫌な顔一つしないで付き合ってくれるセレアナに感謝してるわ」

「……馬鹿」
セレアナは赤面して口の中で呟いた。