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鏡開き狂想曲

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最終章『鏡開き』

 酒と涙と拳と歌で、厚く一皮向けたボス鏡餅の中は、真っ白だった。
 これなら食べれそうだ。
「せっかくだから鏡割りしようよ。おしるこなんか暖まります」
「社殿のお掃除も済ませてしまいましょう」
「だね!」
 メイベル・ポーターやミルディア・ディスティン、餅から開放されたアリア・セレスティが社殿を片付ける。 橘 恭司と神楽坂 翡翠が倒れた狛犬を立て直した。
 ちょっと鼻が欠けてしまったが、大洞 剛太郎が修理する。
 屋根の焦げた部分は、白菊 珂慧がかけあった社務所のほうで、数日後に修繕してくれることになった。
「ソープありますよう、おしるこのまえにてをあらえまーす!」
 手にしたボディソープをぶんぶんと掲げ、ヴァーナーが叫んだ。
「カビだらけでどうしようかと思っていた」
 本郷 涼介が手を差し出す。見知った顔ににっこりと微笑むヴァーナー。
「どうぞ、おにいちゃん」
 同じく、伏見 明子や朱宮 満夜も、ボディーソープで手を洗う。
「ジャンボ七輪あるよ!」
 遠鳴 真希がパートナーのジャンボ輪を引っ張り出した。
「私ももってる」
 霧雨 透乃も、パートナーの分と合わせて二つ、七輪を取り出す。
 合計3つの七輪にウィルネスト・アーカイヴスとヴェルチェ・クライウォルフが火をおこす。
「焼かない地方もあるけど、今日の餅はあんなだったからねえ」
 火を良く通したほうが安全と、今回は焼いたもちでおしることすることにした。
 小鳥遊 美羽やレキ・フォートアウフがおしるこ調理にあたる。
 和原 樹やオムオム バーグリンが待ちきれずに餅を食べている。
 白菊 珂慧だけは、自分が持ってきた餅をこっそり七輪で焼いて食べていた。
 おしるこを待ちながら、橘 カナは布紅と飛んでいった楠見 陽太郎のうわさをしている。
 ルイ・フリードと椎堂 紗月はお互いの健闘をたたえあい、更にエヴァルト・マルトリッツとキックをたたえあった。
 鬼院 尋人は、律儀にもお賽銭をいれお参りをしなおす。
 仏滅 サンダー明彦が今日の出来事を新曲『鏡開き狂想曲』に起こしている隣で、神野 永太は、パートナーがカレン・クレスティアと歌について話すのを、少し遠くから見ていた。
 棚畑 亞狗理は佐々木 弥十郎と、醸造と菌について語り合っていた。
「おしるこ、できたよー!」
 きれいになった社殿で、おしるこを食べる。
 気がつけば、西の空に沈む夕日。
「また来るね、布紅さん」
 手を振るみんなの姿に。
「ありがとうございました!」
 また少し明るくなった笑顔で、布紅も手を振りかえしたのだった。


担当マスターより

▼担当マスター

日曜 快晴

▼マスターコメント

日曜 快晴です。
このたびはシナリオにご参加いただき、本当にありがとうございました。
なぜか2回続けて食べ物が走る話を書いてしまいましたが、
今回も面白いリアクションがたくさんでした!
皆さんが楽しんでいただけましたら、一番の幸せです

さすがに食べ物ばっかりですので
次は、ちょっと趣向を変えようと思っています。
また次回、お会いできればうれしく思います。