リアクション
すると、ブルタは言った。
「もらったよ」
はっとするつぁんだの目の前で、ボールを意気揚々と拾い上げるブルタ。
「ず、ずるいぞっ!」
「え、何が? さっきからずるしてるのはそっちでしょう?」
自分のことなど棚に上げて言い返すブルタ。その顔は立派な悪人である。
「……っ!」
悔しかったが、言い返せない。
ブルタはすぐにボールをラルクへ渡し、声を上げた。
「今だ!」
ざんすかがゴール近くまで走った。
ドリブルするラルクを邪魔するジャジラッド。
その隙にちびっこの野々が下からパスを受け、カセイノへ。
思わぬ方向へ逃がされたボールを巡と風斗が追う。
「ざんすか! 準備は良いか?」
そしてカットされる間もなく遠距離から放つロングシュート。
「もちろんざんす!」
バスケットめがけて飛んできたボールに向かってざんすかが跳んだ!
『行けるか? 行けるか? 取ったー!!』
空中でキャッチしたボールをそのままバスケットへ叩きこむ!
『まさかのダンクシュートネ! 残り時間は……――』
ボールが落ちる。――東:80点。
『あと六秒!』
さすがに焦った。必殺技を使って入れれば勝てる。
ジャジラッドが奪ったボールをもらうエリシア。先ほどと同じように死角をついてシュートを放つ!
残り時間がゼロになった。ブザービートだ。
「お願いだから入って!」
ボールは、リングに弾かれた。
終わりだった。
『これで試合終了ネー。目が離せない試合でしたネー。あとは今回のMVPが誰になるかダネ』
選手たちはお互いの健闘を称えあっていた。
どちらが勝つか最後まで分からなかったこの試合を、誰もがきっと忘れない。
「結局、俺たち何も出来なかったな」
「ああ……」
ぼーっと天井を仰ぐ山葉二人。
「次こそは絶対に勝つざんす!」
「それはこっちの台詞だ!」
地祇たちはさらなる闘争心を燃やしていた。――次があるのかどうかは、正直分からないのだが。
それでも、今回のように公の場で争いをするのは楽しかった。
『今回のMVPは一人で13点入れたエリシア・ボック選手に決定ネ!』
お疲れ様でした。
スポーツを中心にした小説を書くのは初めてなので、正直疲れました。
ルールとか得点とか、間違えてないとは思うんだけど……何かおかしいところがあったら、指摘して下さって結構です。
いろいろ反省しております。
今回は貴重な経験をありがとうございました。
西と東、どちらが勝つか分かりませんが、最後までお楽しみ下さいませ。
本当にありがとうございました。
追記
この場を借りて森水MSに感謝の意を述べさせていただきます。
ざんすかとつぁんだを書かせていただき、本当にありがとうございました。
※8月27日、該当箇所を修正いたしました。
ご指摘いただき、ありがとうございました。