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リアクション
PM1:30 ルートについて
「ところで、どうやって横須賀に行くの?」
気を取り直してルカルカはハイナに聞く。
「徒歩じゃキツいから、ルカたちは飛空艇を用意しようと思うんだけど……」
「空路は無理でありんす」
ルカルカの提案を、ハイナは即座に却下する。
「わっちらの乗って来た機体を見たでありんすか? 上空は虚無霊でいっぱいでありんす」
「うん、ほんと……酷かった……」
『地獄の天使』で上空から偵察しようとしたセレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)が、よろよろと戻ってきた。
ハイナを助ける為ゲートが開いたわずかな間に、様子を見る為に外に出ていたのだ。
「うう、上は危険ね……」
「ちょっとセレン、大丈夫?」
慌てて恋人に駆け寄るセレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)。
「ありがと、セレアナ。……で、ざっと見渡した感じだけど。いくつかヤバそうな村を通るちょっと危険そうな最短ルートと、時間がかかるけどヤバそうな場所を迂回するルートとが考えられそうね」
虚無霊に追いかけられながら観察した周囲の状況から、自分の意見をまとめるセレンフィリティ。
地図を見て、線を引く。
「こっちのルートじゃ、敵に襲撃してくださいって言ってるようなもんだ、多少遠回りだが、こっちのルートの方が安全だ」
セレンフィリティが引いた2本の線の一つに指でバツ印をつけたのはアキュート・クリッパー(あきゅーと・くりっぱー)。
彼が押すのは、遠回りの迂回ルート。
しかし。
「いや、こっちだ」
腕が伸び、最短ルートに赤い線が引かれる。
ダリルだった。
「お前……」
「多少危険だが、このコロニーの面子なら行けると確信している。少しでも早い方がいい」
有無を言わさぬダリルの言葉に、全員の進む道は決定した。
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