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リアクション
■
「アヤメの苦しみ、思い知れっ!」
「武術」の特技を持つ彼のこと。鉄拳は並みではない。
朔が加勢する。
動きの弱ったペルソナ目掛けて、エルも畳み掛ける。
「ナナちゃんの痛み! 思い知れっ!」
仮面に怒り込めた右ストレート!
仮面は割れないが、ペルソナは地に伏す。
「イルマの悲しみ、思い知りなさい!」
千歳は綾刀で打ち据える。
ペルソナは朦朧としている。
「『解呪薬』を出しなさい!」
刀真は乱撃ソニックブレードで体を吹き飛ばす。
「『解呪薬』はどこだ?」
皐月はランスバレストで突進し、地に叩きつける。
「仲間の痛み、思い知れ!」
エヴァルトは町から持ってきた「金ダライ」を投げつける。
「大人しくなりなさい!」
美央は「忘却の槍」で腹部を刺す。
総てを忘れたペルソナは、涎を垂らして恍惚となる。
その間に明日香は、「至れり尽くせり」で用意した蒼空学園来賓用スリッパをスカートから取り出す。
仕上げにコンッとペルソナの頭を軽くはたくと、懐から小瓶が転がり落ちた。
■
「あ! これは!」
唯乃が拾い上げる。
「解呪薬」と書かれてある!
「やった! とうとう見つけたわ!」
「いや、違うな!」
冷静な見解を示したのは、シャノン。
「『トレジャーセンス』を用いたが、それには何の反応もない。つまり価値のないものということだ」
私の見解では……とシャノンはペルソナの仮面を指さした。
「その中にある。スキルも仮面を示した。傀儡達、行くがいい」
シャノンは傀儡達をペルソナに向けて放つ。
果たして仮面の下から、シャノンの傀儡達は正しい「解呪薬」を見つけ出した。
「だが、これほどの量では。到底全員を元の姿に戻せはしないな」
■
「で、こいつどうするの?」
メニエスに武器を突き付けて、美羽はペルソナを振り返った。
「ツァンダの領内だし。ツァンダ家に引き取ってもらうしかないのかな?」
「そんなこと、あたしが許すと思って?」
クツクツとメニエスは蝋人形を背にして笑った。
「ねぇ、アイドルさん? なぜあたしがこんなところにいると思う?」
「え……?」
「まだ使ってない魔法があるの、分かる?」
メニエスが「ファイアーストーム」を放ったのはその直後だった。
「これで、『森の力』はあたしだけのものよ!」
燃え盛る炎の中、混乱に乗じてメニエスはペルソナを奪い去り、そのまま逃走した。
蝋人形化した仲間の名を叫ぶ学生達の、悲痛な声が空にこだまする……。
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