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図書館大戦

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図書館大戦

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「かわいいなあ」
 図書館の一角で五百蔵 東雲(いよろい・しののめ)は、一角獣のたてがみをなでていた。
 それに答えるように一角獣が声を上げる。
「なにこれ!?」
 リキュカリア・ルノ(りきゅかりあ・るの)がその異様な光景に少し苛立っていた。
「そこの一角獣、これ以上東雲になつくなっ!」
 だが一角獣はその言葉に反するように次々とあつまっていく。
「シノ〜」
 突然、美鈴の声に東雲は、顔を上げて見渡した。
「美鈴ちゃん! ここに来てたんだね!」
「……また変なのが増えた!?」
 リキュカリアは驚きの声しかあげれなかった。
 美鈴の後ろから、カイが追いかけてくる。
「行ってるそばからこれだもんな」
「男まで!?」
 次々と、東雲になついてきているかのように見える状況に、リキュカリアは驚いた。。
「そういえば、向こうではアキレウスが暴れてるらしいけど、助けに行った方が良さそうだね」
「そうだね、私がんば――」
「まった、俺が先を行く。美鈴の子守をしてると大変なことばかりだからなー」
 カイの言葉に、東雲も頷いた。
 東雲は一角獣と共に、こちらへ向かって来ているアキレウス軍団へと向き直る。
 そして、サイドワインダーの準備を始める。
「そういえば……日本の一角獣は乙女に反応するんだよね……」
 自分の隣でなついてきている一角獣を見て、東雲は少し複雑な心持ちになってしまう。
「ひ、ひとまず、あのうらやましい体格の人達をどうにかしなくちゃ……ってあれ?」
 東雲は再び視線を一角獣からアキレウス軍団を見ると、その先頭に女の子が居るのが見えた。
 目をこらしてみると、その女の子は巫女装束をまとった生徒だった。