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【じゃじゃ馬代王】飛空艇の墓場掃除!?

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【じゃじゃ馬代王】飛空艇の墓場掃除!?

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第8章 停止コード


 部屋に集められたのは、

 斎藤 和馬(さいとう・かずま)
 天達 優雨(あまたつ・ゆう)
 アレクス・イクス(あれくす・いくす)
 和泉 真奈(いずみ・まな)
 クリストファー・モーガン(くりすとふぁー・もーがん)
 御神楽 舞花(みかぐら・まいか)
 コルセア・レキシントン(こるせあ・れきしんとん)
 ロア・キープセイク(ろあ・きーぷせいく)
 シルフィスティ・ロスヴァイセ(しるふぃすてぃ・ろすう゛ぁいせ)
 メシエ・ヒューヴェリアル(めしえ・ひゅーう゛ぇりある)
 リネン・エルフト(りねん・えるふと)
 フェイミィ・オルトリンデ(ふぇいみぃ・おるとりんで)
 小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)
 またたび 明日風(またたび・あすか)
 エース・ラグランツ(えーす・らぐらんつ)
 南臣 光一郎(みなみおみ・こういちろう)
 ルーシッド・オルフェール(るーしっど・おるふぇーる)
 ヘイリー・ウェイク(へいりー・うぇいく)
 源 鉄心(みなもと・てっしん)
 佐野 和輝(さの・かずき)
 ドクター・ハデス(どくたー・はです)
 葛城 吹雪(かつらぎ・ふぶき)

 の22人と、そのパートナーらであった。
 ……が、何か違和感があった。

「……って、何であんたが入っているんだぁ!? ドクター・ハデス!!!」
「フハハハ、理子っちに呼ばれたのだよ。この天才的な頭脳が必要だとね。」

 またたび 明日風(またたび・あすか)は突っ込みを入れたが、理子は彼を抑える。

「まぁまぁ、ここまで来たんだから、喧嘩はやめましょ。」

 高根沢 理子(たかねざわ・りこ)にそう言われては、誰も何も言えなかった。
 さすがは【じゃじゃ馬代王】と言った所であろう。



 ☆     ☆     ☆



 だが、その静寂を切り裂くような声が辺りに響く。

「……って、言うか、アル君が!? アル君の調子がおかしいのですがぁぁ!!」

 エメ・シェンノート(えめ・しぇんのーと)は、ハンガーで作った十字架を手にしながら、アレクスの不調を訴えた。
 確かにおかしかった。
 アレクスは異音出して、みょんみょん跳ねまわったり、ブリッジしながら、こちらの方へツカツカツカと走ってくる。

「も゛も゛も゛も゛も゛も゛も゛も゛も゛も゛」
「大変です! アル君は悪魔に憑かれました。神父を、神父を呼んでください! いないのなら、私が悪魔祓いをします。機械なんて、斜め四十五度に殴ればなお……なぜ皆止めるんですか?」

 クリストファー・モーガン(くりすとふぁー・もーがん)南臣 光一郎(みなみおみ・こういちろう)らはエメを止めに入った。

「俺様にしては珍しくムリヤリ系な話はナシ! 周りがしようとしても止める!」

 どうやら、機晶姫であるアレクスは、誤作動を起こしているらしかった。
 それだけ、動力源の機晶石の影響は強いらしい。

「長居は出来ないようね。それじゃあ、皆の力を合わせましょう。」

 動力源の機晶石の前で、生徒らは手に手をとって並んだ。
 そして、天達 優雨(あまたつ・ゆう)らが導き出した解除コードを、一つずつ確実に述べていく。
 ヴン……。
 コードを一つ入れるたびに、契約者の身体を赤い光が包んだ。

『停止コード入力……OK 停止コード入力……OK 』
「…………。」

 静かな部屋に、機械的な音声が流れる。
 理子っちは、静かにそれを眺めていた。
 機動要塞を動かしてきた、大量の機晶エネルギーを少しずつ止めていく。
 コントロールセンターの命を――奪っていくのだ。



 ☆     ☆     ☆



(あたし、酷い人間かしら?)

 理子は、己に問うた。
 機械に罪はない。
 シャンバラ古王国時代、飛行艇や飛行船を安全に往来させるために造られた要塞。
 五千年と言う長い月日、一日も休まずに動き続けてきたのだ。

『停止コード入力……OK 停止コード入力……OK 』
(罪はないのよ……。)


 何故だが、涙が溢れた。


 理由はわからない。