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幕間:魔女ルーノと紳士の集い 〜害虫駆除〜

「しかし件の幽霊を探すのは少し骨が折れそうだねえ」
 清泉が面倒そうに言う。
「どうしてだ?」
「前情報から察して、幽霊の正体は先日の事件で逃走したゆる族である可能性が高い。しかも光学迷彩持ちともなれば探すだけで一苦労だ」
「相手が戦う気満々なら対応のしようもあるんだけどね」
 エースの推測に清泉が打開案を提示するが条件が厳しいようであった。
「とりあえず一部屋ずつ確実に潰していくしかないだろう」
 モーベットの言葉通り、現状はそうせざるを得ないようだ。
 教室に入り、端から端まで調べる。
「これじゃあ時間がかかりすぎるね」
「まったくだー!」
 エースの言葉にルーノが賛同した。
 しかたがないというようにエオリアが提案する。
「いっそ各教室で防虫剤を焚いて燻り出しましょう。害虫も駆除できて丁度良いじゃないですか」
「……なるほど妙案だ」
 モーベットが良い案だと言わんばかりに頷いた。
「煙があれば隠れているやつの動きも見えるからねえ」
 清泉も賛成のようだ。
 試しとばかりさっそく焚いてみる。
 モクモクと白い煙が教室中に広がっていく。
「すげーな!」
「すごいですねえ」
「というよりこれはまずいであろう」
 ルーノたちとは対照的にモーベットは冷静に言う。
「あはは、とりあえずこの場を離れましょう……怒られる前に」
 五人はモクモクと煙をあげる教室から飛び出すとその場を後にした。