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【第三話】始動! 迅竜

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【第三話】始動! 迅竜

リアクション

 鷹皇のコクピットから、その様子を後方で見ていた鷹村 真一郎(たかむら・しんいちろう)はサブパイロットシートの松本 可奈(まつもと・かな)に語りかけると、鷹皇を歩かせる。
「可奈、俺達も行くぞ」
「うん。こっちはいつでもオッケー」
 禽竜が飛び立ったこともあって、カタパルトは空いている。
 カタパルト上に鷹皇が乗ると、タイミング良くダリルからの通信ウィンドウがポップアップする。
『進路クリア。発進OKだ――それと、艦長が話があるだろうから、通信を回そう』
 直後、ルカルカの顔が映ったウィンドウがポップアップする。
 ダリルの計らいは、他ならぬ艦長が予想外だったのか、ウィンドウに映るルカルカの表情はどこか慌てているようだ。
 それでもすぐにルカルカはカメラ越しに真一郎を真っ直ぐに見つめる。
『真一郎さん、必ず無事に――帰ってきて』
 まっすぐ見つめてくるルカルカを見つめ返した後、真一郎はコクピット内カメラに向かって敬礼する。
「無論だ」
 ただそれだけ言うと、真一郎は鷹皇とカタパルトの接続を確認する。
 そして、コクピット内マイクに向けて言い放った。
「鷹村 真一郎、松本 可奈――鷹皇。出るぞ!」
 言い放つと同時にカタパルトが動き、鷹皇も蒼空へと飛び立っていった。