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六話  舞台が幕を下ろすとき



 いろいろと騒ぎはあったが、一度のことが一気に起きたせいで、すべての解決は一時間もかからなかった。
 被害が搬入口のシャッターが破られたくらいだったため、劇はそのまま、なんの変更もなく始まる。
「……遅くなった」
 羽純も登場シーンには間に合った。残ったメンバーも、モニタールームから、舞台裏から、あるいは、客席から、長い時間と、長い稽古と、そして、皆で防いだ事件によって開いた舞台を見ていた。


 舞台は大盛況だった。涙を流すもの、賞賛の言葉を送り続けるもの、そして、すべての観客からのスタンディングオーベーションで、幕が下りる。
「アリスちゃん! よかった、すっごいよかったよ!」
「今までで最高の出来です」
 美緒もラナも、通し稽古以上の言葉を言ってアリスを称える。アリスも少しだけ涙でメイクを崩しながら、頷いていた。
「なに泣いているの。今日は初日。明日もあるのよ。しっかりと、今日ダメだったところを確認すること」
 リーナはそんなアリスの背を叩いて言う。
「リーナさん。ありがとうございます。リーナさんのおかげです」
「なに言ってるの」
 リーナは軽く笑みを浮かべ、
「今日あなたが舞台の中心に立てたのは、すべてあなたの実力。誰かの力じゃないわ」
 リーナはそう言って彼女の肩を叩き、
「これからが大変なのよ。役者として生きていくつもりなら、覚悟なさいな」
 そう言葉を続けた。
「はいっ」
 アリスはまっすぐリーナを見つめ、答えた。

 
「竜平」
 客席から出たところで、綾原 さゆみ(あやはら・さゆみ)は頭に包帯を巻いた土井竜平と会う。彼の隣には虎之助もいた。
「さっきはありがと。助かったわ」
「わたくしからもお礼を。一応ですが言わせていただきます」
 アデリーヌ・シャントルイユ(あでりーぬ・しゃんとるいゆ)と並び、彼に例を言う。
「構わない。コスプレアイドルが怪我なんてしたら大変だからな。二人に怪我がなくてよかった」
「それは、なに、盗撮相手がいなくなるから?」
「それもある」
 今は怒られないとでも思ったのか、竜平は素直に言った。
「虎之助もだ。下手に怪我をしないよう、気をつけろ。肌に傷が残るのは、女の子としては大変だろう」
 そして、話の流れでそんなことを言う。
「ちょ、ちょっと竜平!」
 あっけにとられている虎之助の代わりに、さゆみが竜平に声をかける。
「虎之助が女の子だって、知ってたの!?」
「? 当たり前だろう。とっくの昔に知っている」
 竜平は真顔で答える。
「じゃあ、なんで盗撮とかに誘ったりしていたんですか」
「そういう趣味なのかと」
 アデリーヌの言葉にはさらりと返す。
「それは……そうかもしれないけど、その、女の子だってわかっているのなら、遠慮することだってあるでしょう?」
「ふう。わかってないな。SAYUMIN」
「なによ」
 竜平はくい、とメガネを持ち上げて口を開いた。
「俺は欲望を満たすためなら、どんな手段だって使う」
「やっぱりあんた最低よ!」
 多少は我慢していたが、やはり爆発してしまった。
「せ、先輩、あの……僕、女の子……なんですけど、これからも、先輩とご一緒してよろしいのですか」
「当たり前だ。お前のカメラの腕がないと困る」
 竜平の言葉に虎之助は安堵の表情を浮かべ、胸元に手をやって大きく息を吐いた。
「とりあえず、今日撮影した写真をチェックしに行くぞ。虎之助、来い」
「はい!」
 歩き出す竜平の後ろを、虎之助が少し弾むように追っていった。
「あーあ」
 その様子を、少し微笑みながらさゆみは見つめる。
「新カップル誕生ですか」
 アデリーヌが言うと、
「さあね。あいつ鈍そうだしなあ」
 さゆみがそう言って笑った。
「……ところで、今日撮った写真と言うのは」
「ん?」
 二人は顔を見合わせた。そして、二人がどんな衣装をしているのか、改めて思い出す。
「まさか」
「やられましたね」
 二人は同時にその事実に気づき、
「こらー、竜平! なにを撮ったのよ!」
 さゆみが叫ぶと、竜平たち二人は全力で走り出した。



『ということは、万事解決したと言うことですね』
「あー、うん、そういうわけではないんだけど、まあ、ここでの事件は解決したよ」
 ジブリール・ティラ(じぶりーる・てぃら)忍野 ポチの助(おしの・ぽちのすけ)に報告していた。
『こちらの情報も、多少は役に立ったみたいですね。まあ、当然のことでありますが』
「うん、役に立ったよ。ありがとう」
『げふん、ビーフジャーキー、しっかりと用意しておくのですよ』
 そんな風に会話していると、フレンディス・ティラ(ふれんでぃす・てぃら)ベルク・ウェルナート(べるく・うぇるなーと)が歩いてきているのが見えた。ジブリールが話しているのを見ると、フレンディスが走ってくる。
「ポチ」
 そして、ジブリールの腕を取って、【籠手型HC弐式】に声をかけた。
「早く帰ってくるですよ」
『………………』
 ポチの助はしばらく無言だったが、やがて、軽く息を吐いて、
『考えておくです』
 そう言って、通信を切った。
「はいっ」
 通信は切れているが、フレンディスは笑顔でそう答えた。ベルクがフレンディスの頭に手をやると、耳と尻尾がぴこぴこと揺れ動いた。



「それにしても、シェスカ殿の思い人とは、気になるな」
 とある病院に、黒崎 竜斗(くろさき・りゅうと)黒崎 ユリナ(くろさき・ゆりな)ミリーネ・セレスティア(みりーね・せれすてぃあ)の三人が訪れていた。目的は、前回の事故で怪我をした沢渡真一のお見舞いだ。
「私も会ったことはないんですよねえ。いきなり顔を出したらびっくりするでしょうか」
「俺も顔を知らないんだよ。どんな奴なんだ?」
 三人で話しながら、病院の廊下を歩く。シェスカ・エルリア(しぇすか・えるりあ)も誘ったんだが、「行かなくていいわよぉ、そんなところ」と言っていた。仕方ないから三人で来たのだが、よくよく考えればどう挨拶すればいいのかもわからない。
「まあ、将来的に挨拶しに来ることもあるかもしれませんし、予行演習ですね」
「ユリナ、どこまで想定してるんだ」
 竜斗が突っ込むとユリナは「えへへ」と笑った。
「おんや、竜斗さんじゃないか」
 歩いていると、ハイコド・ジーバルス(はいこど・じーばるす)藍華 信(あいか・しん)がいた。
「ハイコドさん。そういえば、ソランさんが入院しているんだっけ?」
「入院ってほどじゃない。ちょっと休ませてるだけだ」
 ハイコドは答える。
「蜃気楼とやらにやられたと言っていたな。なにをされたというのだ」
 ミリーネが言うが、
「いやー、ははは……」
 ハイコドは目を逸らした。
(言えない……キスをして返り討ちにあったなんて言えない)
 ハイコドも信も同じことを考えていた。
 ソラン・ジーバルス(そらん・じーばるす)はベッドの上で、まだうへへと笑っている。出来れば早く正気に戻ってもらいたいものだ。
「例の社長に関しては、調べは進んでいるのか?」
 話題を逸らそうと信が尋ねる。
「ああ。取り調べで、いろいろと出てきてるってさ」
 竜斗は答える。
「そっか。ま、これ以上テロは起きなさそうだからな。一安心、ってところか」
 ハイコドは言った。今この状況で話題が移ったことが一番の安心材料だったが。
「でも、最近話題の会社の名前がどんどん出ている。一種の社会不安は、残るだろうな」
 信が息を吐くように言う。
「それは仕方ないよ。それくらい、大きな事件だったそうじゃないか、レース場の事件は」
「ま、そうだな」
 軽く肩をすくめる竜斗に対してハイコドは答え、竜斗と同じように、軽く肩をすくめた。
「蜃気楼とやらが野放しだし、なにより、辿楼院刹那たちも気にはなるけど。俺たちは、俺たちのやるべきことをやったってことで」
「ああ。今はつかの間の休憩ってとこか」
 そう言って、ハイコドたちは軽く笑った。
「じゃあ、せっかくだしソランさんの顔も見ていくか」
「そうですね」
 そして、竜斗たちはそう言った。
「「いやいやいやいや」」
 ハイコドと信は並んでソランの病室へと向かう廊下を塞ぐ。
「ソソソ、ソラは今、疲れてるからなー」
「そ、そうそう。今はゆっくり休ませておきたいなー、なんて、な?」
「? そうですか?」
 首を傾げるユリナに「そうそう」とハイコドたちはそろって口にした。
「じゃ、また今度にするか。とりあえず、その真一って奴の顔を見よう」
「そですね」
 竜斗たちは素直に諦め、そのまま歩いていった。ハイコドたちは「ほっ」と安心の息を吐く、
「あ、そうそう」
「「なななななにかなっ!?」」
 が、すぐさま竜斗が振り返って歩いてきた。ハイコドたちは慌てる。
「花束、二本も要らないだろう。一本、ソランさんに」
 竜斗はそう言って、花束の一本をハイコドに預ける。
「あ、ありがとな竜斗さん」
「いいよ。じゃあまた、ハイコド、信」
 竜斗は手を振って、その場を去った。ハイコドたちは再び、「ほっ」と安堵の息を吐いた。


「緊張するな」
「なんでミリーネさんが緊張しているんですか」
 ユリナは沢渡真一の病室の扉に手をかけ、そこでぴたりと身動きを止めた。
「どうしたのであるか?」
 ミリーネが聞くと、ユリナは人差し指を立て、反対の手でミリーネを手招きする。ミリーネがそっとドアの隙間を覗き込むと、


「ほら、ウサギはこういう風に切るんです」
「う、うるさいわねぇ。リンゴくらい簡単よ、見てなさい」
「あー、シェスカさん、指切らないでくださいね」
「もう、馬鹿にしてるのぉ?」
「ふふふ。チャンス、一枚(パシャ)」
「ば、こらっ! それは盗撮よぉ。貸しなさい」
「いいじゃないですか。シェスカさん、なかなか珍しい表情ですよ?」
「もぅ……」
「あはは」


「「………………」」
 ユリナとミリーネはゆっくりと、音が鳴らないように扉を閉め、顔を見合わせて少しだけ笑ってから、扉の前から離れた。
「お、ここだな。よし、シェスカと仲のいい男ってのがどんな顔してるのか見てやろう。……って、ユリナ、ミリーネ、なんで両手を掴む? 見舞いに行くんじゃないの? ちょっと」
 そして、竜斗の腕を両方から掴んで、そのまま歩いていった。





 芸能プロダクション社長は、前回の事件への関与を認めた。
 関与とは言っても、厳密には金を出した、というだけ。見返りは彼らのライバル社である他の芸能プロダクションの評判を落とすことだということらしかった。
 特に若い男性を抱えていたこの社長は、カイザーやロイに雑誌の表紙などを取られ、悔しかったとか。
 そして、衣草 玲央那(きぬぐさ・れおな)の監禁にもあるように、この会社自体がいろいろと危ないことをしていることも表沙汰になる。ロイが通っていたという郊外のダンスバーなどで若い男を勧誘してアイドルにしていた。
 そういう不真面目な若者が多かったから、麻薬などの犯罪行為は日常的に起きていたらしいが、それを金の力でもみ消していたとか。結局は、身から出た錆だということだった。
 そしてその社長の発言により、前回の爆弾事件に関与したいくつかの企業の名前が挙がる。いずれもセレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)が注目したとおりの、レース場の事件がきっかけで利益を得た企業だった。


 今回、劇場でのテロに関しては……この、芸能プロダクション社長を引っ張り出すためのフェイクだったというのが達した結論だ。爆弾は発見されなかったし、運び込もうとした形跡もない。
 が、テロのメンバーは、会場にいた。ドクター・ハデス(どくたー・はです)が警備を引き付け、その間に社長と接触するという、半ば強引な方法で、無理やり社長と会おうとしていたのだ。辿楼院 刹那(てんろういん・せつな)たちは、彼らの護衛である。もっとも、ファンドラ・ヴァンデス(ふぁんどら・う゛ぁんです)のように、アーシャルと接触したかったという裏もあったのだろう。



「つまり、ここまで警戒する必要はなかったってこと?」
 リネン・エルフト(りねん・えるふと)は少し息を吐いて言う。
「って言っても、ドクター・ハデスが暴れまわってたから。それを抑えただけでも、上出来じゃないかな」
「そうね。ハデスがどこまで暴れようとしてたかは、ハデスしかわからないし」
 涼介・フォレスト(りょうすけ・ふぉれすと)、セレアナが続けて言う。
「それで、問題はテロのメンバーね」
 セレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)は口を開く。
 今回男に接触したテロリストの男は、いわゆる、前回の事件を裏で操っていたものらしい。ロイたち前回の実行犯をけしかけ、爆弾を渡し、騒ぎを起こさせた。その目的は、自分たちの知名度を上げ、他のテロ組織との関わりを持ち、協力体制を築くこと。そして……その発案者が、どうもアーシャル・ハンターズらしい、と。
「これがかき集めた資料から導き出した結論だが、あくまで予想だ。なんせ……そいつらはみんな、死んだ」
 武神 牙竜(たけがみ・がりゅう)は口にした。
 玲央那の倉庫は芸能プロダクションがいろいろと悪事を働くために使っていたところらしいが、そこを監視するために、テロリストたちは近くの倉庫を拠点にしていた。
 ――そこに、『賢者の石』の資料があった。そこにいた者たちは、おそらくは蜃気楼によって、やられたのだろう。
「それと、カイザーだけど」
 セレンが大きく息を吐いて、口を開いた。
「……少なくとも、死後数ヶ月が経過している、とのことよ。カイザーの取り巻きも含めて」
 息を呑む声が聞こえた。
「どういうことだ……」
 牙竜の言葉に、
「わからないわ。ただ、もしかしたらあのレース場の事件の時点で、すでに死んでいたのかも」
 セレンは言う。再び、場が沈黙した。


 前回の、飛行艇レース場でのテロに関わったもの、そして、今回の騒ぎを起こした連中も、表になった。
 それでも、皆の心に晴れ晴れとしたものはない。なにせ、逮捕すべきもののほとんどが殺され、そしてなによりも、


「アーシャル・ハンターズは、逃がしたままなんですよね」
 紫月 唯斗(しづき・ゆいと)が口にした。
「そうやって考えると、逮捕された今回の社長はラッキーなんだな」
 フェイミィ・オルトリンデ(ふぇいみぃ・おるとりんで)がそう言う。
 冗談で言ったつもりだが、もちろん、笑うものはいない。
「わけがわからん。どうして殺す必要がある。まだ裏があると言うことか?」
 ジェイコブ・バウアー(じぇいこぶ・ばうあー)は息を吐いて口にする。
「それでも、情報が一切ないと言うわけではないですよ」
 水原 ゆかり(みずはら・ゆかり)は紙を広げる。それはシャンバラ地方の地図だ。
「玲央那さんが、蜃気楼を乗せた小型飛行艇が飛んでいった方向を見ました。北北西です」
 現在地を示し、そこから一本、線を引く。
「葦原島、あるいはツァンダの方向ですね」
 ジェイコブが地図を見て言う。
「ええ。すでに、連絡は取ってあります。飛行艇は、すぐ見つかる」
「ついに、尻尾を捕らえたってことですねぇ」
 ゆかりの言葉に、ミュート・エルゥ(みゅーと・えるぅ)は口にした。


「すべての契約者を、抹殺する」


 唯斗がそんな物騒なことを口にしたので、皆の視線はそちらへと向く。
「アーシャルさんが言ってたんですよ。ファンドラに理由を聞かれたら、ね」
 皆の視線に答えるように、唯斗は言った。
「契約者の抹殺……? それは、本音なのか?」
 牙竜が言うが、「知らないっすよ、そんなの」と唯斗は答えた。
「社長が言っていたんだけど、」
 今度は九条 ジェライザ・ローズ(くじょう・じぇらいざろーず)が口を開く。
「前のレースのときから、アーシャル・ハンターズは『賢者の石』を欲しがっていたらしい。その過程で『邪石』の噂も聞いて、そっちの資料も手に入れたかったんだろうね」
 ロゼは【エリクシル原石】を涼介に返してそう口にした。
「『賢者の邪石』か……エネルギーを暴走させて、大規模なテロを起こすということは可能か」
 武神 雅(たけがみ・みやび)が、唇に指をやって呟く。
「なら、最後の最後に、ものすごいテロを計画している可能性もあるってことでありますね」
 葛城 吹雪(かつらぎ・ふぶき)が口にした。
「でも、『邪石』だって、まだ作れるかどうかわからないんでしょ?」
 酒杜 美由子(さかもり・みゆこ)が言うが、
「黒魔術的な実験をいろいろしていたみたいだから、もしかしたら、なにか掴んでいるのかもしれない」
 隣に立つ酒杜 陽一(さかもり・よういち)が口にした。
「いずれにせよ……油断できないな。二体存在した、あの蜃気楼も」
 牙竜が口にすると、ますます場の空気が重くなった。
「大丈夫ですよ」
 そこに少しだけ明るい声。唯斗が、体を伸ばして「回復っ」と口にしてから、
「相当連携したとはいえ、一体は動けないくらいにはやれた。二体くらい、どうってことないですって」
 ごきごきと腕を鳴らし、そう言う。
「そうだな。確実に動きは止まっていた。勝ち目がないわけではなさそうだ」
「相手の攻撃手段も、剣くらいしかないのはわかったしな」
 ジェイコブ、陽一も言う。
「次に会ったら……真意を、聞き出しましょう。そして、もしまたなにか企んでいるとしたら……そのときは、」
 ゆかりが口を開く。
 その言葉は途切れたが、その次に続く言葉は口にせずとも、皆が理解できていた。なにせそれは、当然のことだったから。


 もしまたなにか企んでいるとしたら、そのときは、


 止める。


 皆が心の中にその強い決意を胸にしていた。最後の戦いは、もうすぐそこまで迫ってきていた。


担当マスターより

▼担当マスター

影月 潤

▼マスターコメント

 

 
 
 と、いうわけで、初めましての方は初めまして。お久しぶりの方には、いつもありがとうございます、と。

 影月潤です。今回、僕のシナリオに参加していただいて、ありがとうございました。

 
 今回は三部作ということで作っている物語の第二段ということなのですが、前回からだいぶ時間が経っております……もう内容忘れちまったー、という方も結構いるのではないでしょうか。いや、本当に申し訳ない。

 それともう一点、今回は、アクションの中で意外と不採用にしている点が多かった形になっております。中には「これを使って欲しかった!」という方もいらっしゃったかもしれないのですが、その辺りは、採用できずに申し訳なく思っております。


・爆弾騒ぎはフェイク
 

 というのはシナリオ的に外し辛かったので、爆弾に関する動きに関しては、アレンジさせていただいたり、不採用にしたりが多かった形です。すいません。

 それと、「本番前」「本番のみ」というふうにメンバーを分けたため、出番が前半多いけど後半は、とかも多いですし、前半に出番のない人がほとんどだったり。

 

 それと今回のシナリオについては、おそらく読んでいれば気づきますように、MC&LCの会話シーンだけでなく、「ほかのLCとの会話」をいろいろと使ってみました。

 中には面識のない方と親しく話しているような感じもあるかもしれませんが、まあ、最初みんな集まってるからね! 自己紹介くらいするよね!<必死


 そんなふうにいろいろなことに挑戦してみたシナリオでした。

 それが上手くいったのか、はたまた、ちょっとわけのわからない感じになったのかに関しては……みなさんが判断していただければ幸いです。

 

 さて、ストーリー自体のことで言いますと、今回の話は本当にいろいろ、解決しつつ、肝心なことは残りつつという、三部作という風に作品を分けた故のストーリー展開になっております。

 そして、最後に残った要素は「アーシャル」「賢者の石」の二つ。そして「ダブルエロスはどうなるか」あ、これはどうでもいいか。

 最後の要素を上手いことストーリーとして仕上げ、みなさんのアクションを元に、三部作ラストにふさわしい作品を、作っていこうと考えております。


 シナリオガイド、次回公開時には、ぜひともチェックしてみてください。



 また、シナリオにおいて、僕に対してご意見があれば、是非ともお気軽に、ご指摘ください。

 ご感想なども、いつもいつも様々な感想をいただいて、本当に感謝です。

 みなさんの言葉の一つ一つが、僕の支えになっております。




 http://www.geocities.jp/junkagezuki/  


 僕のHP、『影月 潤の伝説の都』です。もしよろしければどうぞ。
 規約により、「蒼空のフロンティア」プレイヤーさんへのお返事などは行えませんので、ご了承いただきたく思います。



 以下NPC考察


・アゾート・ワルプルギス


 『賢者の石』といえばこの人。教授の話も合わせ、結構出番は多め。

 劇中劇において「『賢者の石』を作ろうとすることでダメになった人」みたいな描写と、どう対比させようか実は迷いました。だって、雰囲気は同じなんだもん。

 


・泉 美緒

 舞台女優の知り合いと、警護舞台の一員。

 三人称は「〜様」なんだけど、アリスに関しては「〜ちゃん」。この違いで、なんとなくアリスの年齢を考えてくれればいいなと、実に他人任せな描写をしております。
 
 最大の疑問は蜃気楼と戦っているときどこにいた? です。今気づきました。
 


・ラナ・リゼット

 舞台女優の知り合いと、警護舞台の一員。

 リーナさんを悪く言うのは彼女たちに任せておきました。理由はリーナさんの項目で記述。

 最大の疑問は以下略




 以下オリキャラ考察



・土井竜平。バーストエロス


 前回エロス分が少なかったので、今回は良くも悪くも今までみたいに。

 アクション内での記述が意外と多かったので、なんだか、楽しく描写することが出来ました。みなさんのおかげです。

 でもいつもこいつのシーンを書くときは楽しいなんて言えない。オリジナルキャラだし。 


・皆口虎之助 ハイパーエロス


 前回に衝撃の事実が発覚した人。
 ちなみに当初からあった設定。

 
 後半部分を書いていて二人の話を次回に持ち越そうかと思ったら、出てくる必要性が全くなくなったので結局は和解(?)シーンを採用。おかげで結構な出番に。

 でも次の話でどう動かすか考えてないや、どうしよう。<おいこら



・アリス・スカーレット

 今回大抜擢されて準主役になった女の子。歳は低い。

 良くも悪くも真面目。真面目すぎて他人の台詞まで覚えられない。まあ、初主演だし? テンパってただろうし? 細かなところは許してあげてください。



・リーナ

 嫌な女……に見せかけて実はいい人。爆弾犯だと思っていた方もいたようです。ぐふふ予想通りいえなんでもないです。

 最初は嫌な女だけど、実はいい人じゃん、という人は物語において結構いる。ですので、前半部分でそう思った人が結構いたのではないでしょうか。

 彼女の悪口をNPCである美緒たちに言わせたのはそれが理由なんですよね。ある意味責任転嫁。


 ちなみにモデルとしては、「ゆる〜い感じの組織にいる、ひとりだけ真面目な人」という感じ。あまり劇団のゆるさを厳密に書けなかったので、ちょっと伝わりにくかったかな。




・教授

 最初にいただけになってしまったキャラ。ちょっと長くなったのでカットした部分の、煽りを食ってそのまま消滅してしまいました。なぜだ。


・白衣の男たち


 上に同じ。まあ、こいつらは別にいいんだけどね。





・女――アーシャル・ハンターズ  および蜃気楼


 ついに名前判明。名前が実は僕が昔書いた小説の登場人物と同じだと知っている人はたぶんいない。いや絶対いない。

 細かい言及については、次回にまとめて書きます。なにせ、実質的に主人公だからね、彼女。





 以下は個別コメントは、皆さまへの簡単な感謝の言葉とアクション等への感想となります。
 それと、皆様に称号を贈らせていただきました。
 まだまだ面白い称号をつけられないのですが、喜んでいただきますと幸いです。