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女王危篤──シャンバラの決断

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女王危篤──シャンバラの決断
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パッフェル

 同じく十二星華パッフェル・シャウラ(ぱっふぇる・しゃうら)にも、同じように女王へのメッセージの依頼が来ていた。
 頼みにきたのは桐生 円(きりゅう・まどか)。パッフェルとは色々と親しい関係にある。
 女王へのメッセージをもらいに来た、ということで円もパッフェルに問題なく会う事ができた。円が無事に訪ねてきた事で、パッフェルもどこか嬉しそうだ。
「メッセージ……?」
 パッフェルは、色紙を書いているティセラの方を見て尋ねた。円は「うん」とうなずく。
「パッフェルが励ませば、女王様も嬉しいんじゃないの?
 未だにさ、いろんな事があったし、女王と話す機会もなかったじゃない。話せないまま終わるのも寂しいでしょ? だから、良くなってもらうために送ってみない? 女王様にお手紙か、ビデオレター」
 円は用意してきたレターセットと色鉛筆、そしてデジタルビデオカメラを見せる。
「円とだったら……ビデオで」
 パッフェルは少し考えてビデオレターを選んだ。しかしレターセットにも手を伸ばす。
「……かわいい」
 レターセットは円が、パッフェル好みの可愛いものを選んできたものだ。
「なんだったら、それはプレゼントするよ。他に手紙を書きたい時に使えばいいさ」
「ありがとう」
 パッフェルはレターセットを大事にしまう。
 それから、ここでは他の人の目も気になるし、話し声もあるからと、パッフェルと円は二人きりになれる場所を探して出ていった。
 その後、円はパッフェルが満足するまで、何テイクもビデオ撮影を行なった。