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【蒼フロ3周年記念】インタビュー・ウィズ・コントラクター・スペシャル

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19)閃崎 静麻(せんざき・しずま)

閃崎 静麻(せんざき・しずま)は、気軽な気持ちで、
「トッドの部屋」へとやってきた。
(活躍したと言うほど目立った功績は残してないんだがな〜
まっ、三流契約者の戯言で良ければインタビューに答えさせて貰うわ)
他方、レイナ・ライトフィード(れいな・らいとふぃーど)は、
静麻の悪ふざけを防ぐために、見張る気持ちでもいた。
「ん、どうした?」
「いえ、なんでもありません」
何をするかわからないので、などと言ったら、
余計に、何をするかわかったものではない。
レイナはそう考えたのだ。

★☆★


「こんちには、ようこそいらっしゃいました。
では、さっそくお写真を拝見しましょう」
トッドさんが言い、画面に写真が映し出された。

かんたん女性化BU

「静麻さんは女体化されたことがあるのですよね?
やはり、こうしたことは楽しんでされているのかしら?」

静麻は余裕の表情で答えた。
「好き好んでなりはしない。
だが、なったらなったで楽しまなきゃ損だろ」

「静麻はむしろ、周りに被害を出して楽しむタイプだと思いますけど」
レイナがジト目でパートナーを睨む。

「ふふ、面白い方ね」
トッドさんは、興味深そうに静麻に微笑んだ。

「では、次の質問です。
あなたの大切な方はどなたですか?
その方について、そして、どう思っていらっしゃるか、
なるべく具体的に教えてくださらない?」

「大切とはどんな大切かな?
金蔓? 駒? 情報源? それとも戦力?
大切の部類が多すぎて答えれねぇーわ」
「お気持ちの上で大切なのは?」
「気持ち?
それはどんな気持ちだ?
からかって楽しいとか、そういう意味か?」
本当の気持ちにはふれず、静麻は、のらりくらりとはぐらかした。

「では、あなたの将来の目標はなんですか?
それに向けて、今、どのような努力をされていらっしゃいますか?
まだはっきりしない、漠然としたことでもかまいません」

「目標はねーな。その時その時を切り抜けるので精一杯。
まっ、必要なら多少の先を見越しはするが、大きな目標って程じゃないな」
「私としては静麻に武勲を挙げて頂いて、
王国にて確固たる地位を得て頂きたいものです」
代わりに答えたレイナの発言には、
静麻はわざとらしく口笛を吹き、スルーしてみせた。

「では、いただいている質問を答えていただきましょうか。

国頭 武尊さんからです。

異種族との恋愛や結婚について、
「地球出身の出演者全員」にどう考えているか答えて貰いたい。

地球でこの番組を見ている一般の人達や、
今年パラミタに新入生としてやってきた新人契約者に対する
ベテラン契約者としての意見というかアドバイスというか経験則的なものを
話してほしいとということです」
「事件とかで関わりを持った人物は一通り疑え。
これは悪い意味じゃなく、
最初から信じずに疑えば、
そいつの人柄や伝えられた言葉の信憑性をしっかりと見れる。
第一印象や肩書きで信じてその先を考えないのは時として危険に陥るって事さ」
「つまり、異種族だから、ということがすべてではないということかしら」
「まあ、そう取ってもらってもかまわないよ」
静麻は肩をすくめてみせた。

「では、最後の質問です。

リイム・クローバー(りいむ・くろーばー)さんからです。

皆様は夢のために誰かと争う事をどう思いまふか?
相手を打ち負かし、そして自分の道を進むのは果たしていいことなんでふか?

とのことです」

「これは私がお答えします」
レイナが言った。

「何かを目指す時に他者と争うのは仕方がない面があります。
ですが、争うと言う事は時に自らを、競争相手を磨き上げます。
争い自体に善悪も成否もありません。
あるとすれば争う内容によってでしょう。
競争相手を蹴落とすのではなく、
自らが上回る事で勝つ争いなら必ず、リイムさんの糧になるでしょう」
レイナは、真面目に、誠実に答えた。

「今日はどうもありがとうございました。
なんというか、対照的なお二人ね」
トッドさんが、改めて、興味深そうに言った。
「そうかな?」
「……まあ、おっしゃる通りだと思いますけれど」
軽く笑った静麻に、レイナは少しため息をついた。