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横山ミツエの演義乙(ぜっと) 最終回

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横山ミツエの演義乙(ぜっと) 最終回
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エピローグ はじまってない


 後にカルキノス・シュトロエンデ(かるきのす・しゅとろえんで)によって編纂された史書『パラ実三国志』では、姫宮和希は建国の祖である横山ミツエを常に支え、二代皇帝となってからは旧生徒会を倒した中興の祖として讃えられている。
そのあとを継いだ三代皇帝横山ミツエについては今はまだ語る時ではないだろう。

そして、正史に記されない“敗者”たちは……

卍卍卍


シャンバラ大荒野、とあるオアシスの酒場。

「無様なものだ」
 鷹山剛次の呟きに、ダリア文庫を読み耽っていたバズラは呟いた。
「まだ“はじまってない”だろ? 私たちの野望も、シャンバラもね……」
「だが、この先どうするつもりだ?」
「家督は諦めるよ。校長がついている限り、もう動かないだろうさ。あとはパラ実卒業を約束すれば新生徒会も追求はできない。そして、空京大学に入ればいいさ。空京にはアニメイトもあるしね」
「今は雌伏の時、という事か。……ならば牙を研ぎながら待とう」
「そうさね。あとは、ニマ様に会いに行こうよ。せっかく、生き残ったんだ」
「ああ」
 束の間かもしれない穏やかな時間だった。

卍卍卍


ナラカ。

「もう食べられないよ〜」
 ナラカに横たわる数十メートルの巨体。
 それは育ちきった(?)、董卓であった。
「いくら何でもデカすぎっすよ!」
 良雄ではない、火口敦君である。
「待ってたよ〜」
 董卓はナラカの奇怪な生物の持ってきた食料を食べている。
 董卓の体はその生物の巣になっているようだった。
 敦は呆れるしかない。
「相変わらずっスね」
「火口君こそ、4ヶ月でよくこれたね〜」
「ザナドゥで“魔道最速理論”を知ってからは下り最速ッス!」
 パラミタからナラカへ降りてくるのは峠みたいな物らしい。
「ところで、こんな手紙を受け取ったんだ〜」
 董卓は瓶に入った手紙を見せてくれた。
 親魏倭王卑弥呼が流したものを“偶然”手に入れたのだ。
 ※第3回参照の事。

「……ミツエがピンチみたいだな」
「いつもピンチな気もするッスけど……助けに行くッスか?」
「バカいうんじゃねえっ! 今度こそ倒すんだよ! 掴まれ、火口!」
 董卓は完全に野心家の口調となっていた。
「あ、熱くなってる!」
「チンタラ150年かけてパラミタに戻ってられねえだろ! 考えたんだ。エネルギー溜め込んで、一気にパラミタへ打ち上がろうってな!」
「ロケットッスか!」
 董卓の体からエネルギーが放射され、その体は一気に打ち上がった!

 “なんでそんな事出来るッスか?”と聞く余裕は火口君にはなかった。

 そしてナラカから上がった一筋の光は、そのままパラミタへと向かったのだった。

横山ミツエの演義乙 完

担当マスターより

▼担当マスター

冷泉みのり

▼マスターコメント

 大変遅くなりました。
 横山ミツエの演義乙(ゼット)最終話をお届けいたします。
 まだまだ続きそうな雰囲気ですが、ひとまず終わりです。
 このシリーズに一度でもご参加くださった方々も含め、すべての参加者の方に感謝いたします。

 また、貴重なアクション欄にメッセージを書いてくださる方にも感謝を。
 いつも糧になっております。

 話は変わりますが、旧生徒会時代に賞金首となりまだ解除されていない方は、今回を持ちまして賞金リストから外されました。
 これからは堂々と荒野を歩いてください。
(ただし、他のシナリオで懸賞金がかけられている方は、その限りではありません。ミツエのシリーズでのお話です)

 さて、シリーズ終了につきものの(?)番外編のお知らせです。

 7月に、

『横山ミツエの演義 劇場版(仮)』

 の公開が決定しました!
 映画ではありません、マスターシナリオです。

 『建国の絆第二部 最終回』次第で内容変わりますが、とりあえず決定です!
 参加者には『横山ミツエの演義 0巻』もお配りします。

 また、キャラクタークエストでは、

・ナラカから帰還した火口君と董卓が暴れる
『董卓アドベンチャー』

・御人良雄シリーズ第3弾
『はじめての小麦粉』

 などを行う予定です。

 その他もミツエに登場したキャラクターは様々な所で登場する予定です。
 これからもよろしくお願い致します。