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トリック・オア・コントラクト!

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トリック・オア・コントラクト!
トリック・オア・コントラクト! トリック・オア・コントラクト!

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■□■10■□■ いい人な王ちゃんと蒼ヴァンメンバー

王 大鋸(わん・だーじゅ)のところには、立川 るる(たちかわ・るる)がやってきていた。
「ハッピーハロウィン!
るるもお菓子作ってきたんだよ。
最近フェルブレイドになってね、ホラ、新しい自分ってやつ?
そしたら家庭の成績もメキメキ三倍に伸びたの!
今日のお菓子はソルトキャンディだよ。
岩塩に砂糖で味付けした、るるのオリジナル!
素材の味を活かしてみたんだー」
るるにソルトキャンディを渡されて、大鋸は受け取り、口に含む。
「ありがとよ……グファ!?」
ソルトキャンディは、激マズだったが、大鋸は完食した。
「ねえねえ、そういえば、良雄くんや
神守杉 アゲハ(かみもりすぎ・あげは)さんとか、わんちゃんの後輩って、
スゴイ人多いよね?
わんちゃん自身はどうなの?」
「この俺の後輩だからな!
俺がスゲェかどうかはわからねえが、孤児院のガキどもに飯を腹いっぱい食わせたいと思ってる。
あと、わんちゃんじゃねぇ、キングって呼べ!」
「そうなんだー」
にこにこする、るるを見て、大鋸は言いかける。
「あと、良雄のことだけどよ……ヤボだな、やっぱやめとくわ」
るるはきょとんとする。
「るる、良雄くんとはずっとずーっと友達だよ!」
ため息をつく大鋸であった。

★☆★

一方そのころ、蒼ヴァンメンバー。

日下部 社(くさかべ・やしろ)は、
南川 真澄(みなみかわ・ますみ)達に会っていた。
「お? アンタが南川真澄ちゃんか?
噂で聞いとったより普通に可愛い娘やね♪」
「噂? どんな噂がながれてるの?」
社に言われ、首をかしげる真澄に、
「いーんちょー」こと、イーンフェルヌス・ミーレス(いーんふぇるぬす・みーれす)は言う。
「暴走機関銃娘とか、そういう噂が流れてるんですよ!
マスターにはもっと、自分の立場や責任の自覚を……」
「まあまあ、いーんちょーさんも難しい顔しとらんで楽しもうな♪」
「私はいーんちょーではなく、イーンフェルヌス・ミーレスです!」
「あらあら、うふふ」
「って、フィオーラさん、パーティー会場でモーニングスターは……」
社のツッコミに、フィオーラ・カクタス(ふぃおーら・かくたす)
微笑を浮かべる。
「大丈夫よ。皆、仮装してるじゃない」
「解説します! この会場で、特に武器の持ち込みは禁じられていないのです!」
アンジュ・クロワッサン(あんじゅ・くろわっさん)に、社は苦笑する。
「武器も仮装のうちって……普段通りとちゃうん?」
「血がうまそうなやつらが大勢おるのう」
ウルリーケ・クアドラングル(うるりーけ・くあどらんぐる)は、ヨダレをたらしながら言う。
「ウルリーケちゃんは人の血を勝手に吸おうとすんなや?」
社がツッコミを入れる。

★☆★

社が蒼ヴァンの面々とワイワイしてると、
その近くに、
ネルザ・レスト(ねるざ・れすと)
アイザック・バークレー(あいざっく・ばーくれー)
バスパーク・ガウル(ばすぱーく・がうる)が現れた。

「ふふふ、また会ったわね、機関銃娘!」
不敵に笑うネルザだが、ブルタ・バルチャ(ぶるた・ばるちゃ)と、
ファトラ・シャクティモーネ(ふぁとら・しゃくてぃもーね)が突撃してきた。
「空京放送局が消滅して今後、活動を制限されるかもしれないし出番なんてないでしょ?」
「な、なんですって!?」
ブルタに冷たい視線を送られたネルザに、ファトラが続ける。
「ギャグ系の寺院キャラは立ち位置が難しいしそもそも需要があるかどうかすら怪しいですわ。
時代は今やダークサイズ。あなたの能力を生かせるのはダークサイズ以外にありませんわ」
「なんだと! 少なくとも俺はギャグ系のキャラじゃないぞ!
超絶美形吸血鬼だ!」
「バースバス! アイザック、それじゃネルザ様はギャグ系のキャラだと言ってるみたいじゃないか!」
「おだまり、アイザック、バスパーク!」
「どうせ最後の登場なら……」
キレるネルザの胸を、ブルタが鷲づかみにする。
「何するのよ! このド変態!!」
「そう! その元気だよ。
その意気で頑張れば神様もきっと見捨てないと思うよ。ボクと一緒にダークサイズで頑張ろう」
ネルザに思いっきりぶっ飛ばされてお星様になりつつ、ブルタは言う。
「大人の都合に負けずに共にダークサイズで頑張りませんか?」
「入らないわよ! 私がそんな理由で鏖殺寺院やめるわけないでしょ!」
なおも言うファトラに、ネルザはブチ切れる。

★☆★

そこで、真澄はネルザを発見する。
「蒼ヴァンの任務だからしかたないよね。殺し合いの始まりだよ!」
「わー、真澄ちゃん、会場内で機関銃は持たんように!
トリック・オア・トリガー・ハッピーなんて事は勘弁やで!」
「あはははははははははは!」
しかし、真澄はすでにトリガー・ハッピーモードになっていた。
「解説します! 機関銃だと危険なので、今日は真澄ちゃん、チョコバルカンを装備しているのです!」
「どっちにせよ危険やん!」
アンジュの解説に、社がツッコミを入れる。

「きゃああああああああああ!? なんなのよあたし達の扱いはー!?」
「ひさしぶりの俺の活躍シーンがー!」
「ネルザ様、お守りできず、どーもすいません!」
ネルザ、アイザック、バスパークはぶっ飛ばされ、さらにファトラも巻き込まれた。
「なんで私が……!?」

★☆★

「あっ、今日もお星様がいっぱい打ち上がったよ!」
るるは、その様子を見て喜ぶのであった。