リアクション
オウガ・クローディス(おうが・くろーでぃす)と秘伝 『闘神の書』(ひでん・とうじんのしょ)は出会いを求めていた。でも、会場の中に好みの人間が居なかった。
しかし、自分の仲間内に丁度良さそうな相手がいたのは幸いだった。
闘神はオウガを部屋に連れて行く。
後ろからついてくるオウガを時折振り返れば、まだどこか戸惑っている様子。
(可愛いじゃねいかぃ〜)
闘神の足取りも心なしか軽い。
闘神は筋肉が好きだった。
筋肉の話をすれば、どこまでも長く話ができる。
そういう意味では、オウガは好みだ。
知的に見せようと眼鏡をかけてるところなんかは自分にしてみれば奇妙だが、本人は本気。そんなところが可愛い。その上、シャツの下で盛り上がる筋肉のボリュームは十分。
これから先を考えると、ワクワクしてくる闘神だった。
愛撫する肌に汗が滲んで、滑らかに動く筋肉。
考えるだけでたまらない。
できれば少し抵抗してくれたりなんかすると、もっと嬉しいのだが。
オウガは素直なところがあるので、抵抗しないかもしれない。まあ、そこはちょっと怒らせればいいかもしれないが、それでは本格的な戦闘になりかねないし、さじ加減が難しい。
(さあ、どうするかぃ…)
ドアを開け、中に入るとオウガが入ってくるのを確認する。
二人の夜はこれからだった。