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立ち上がれ、僕らのヒーロー!!

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立ち上がれ、僕らのヒーロー!!

リアクション

「怪我はありませんか」
 キリカは少女の無事を確認した。

「大丈夫だよ」
 少し声を震わせながらもしっかりと答えた。

「では、少し離れていて下さい。この悪者達を倒しますから」
 キリカは少女から目を離し、周りを取り囲んでいく雑魚戦闘員と汚い笑みを浮かべる鎧男を見た。カンナは激しい戦闘曲を奏でた。

『俺は子供が嫌いなのさ。丁度良いスカイレッド、スカイブルー、お前達をこの大剣の錆にしてくれる』

「容易くこの俺を倒せると思うな」
 男の攻撃を受け止めたまま熱いスカイレッドに相応しい言葉を投げかける。

「レッドはそいつを。僕は戦闘員達を片付けます」
 キリカは槍を構え直し、周りを囲む雑魚戦闘員達と対峙する。

「少女を守る戦いが始まったようじゃ」
「そんな悪い奴、倒しちゃえ!!」
 ルファンと春美の司会が間に入る。

「さぁ、どこからでもかかってきなさい」
 キリカは、周囲の雑魚戦闘員を挑発する。
 言葉通り一斉に襲いかかる雑魚戦闘員達。
 しかし、誰もキリカに触れることなく消えてしまった。
 キリカの『シーリングランス』は、雑魚戦闘員に最高の威力を発揮したのだ。

「このようななまくらな剣では何も斬れんぞ」
 ヴァルは鎧男の剣を受けたまま接戦を演じるかと思いきや強気の言葉と共に男の大剣を真っ二つにし、そのまま鎧男に攻撃を浴びせ、あっという間に鎧男は火花を迸らせながら消えた。

「うわぁ、格好いい!!」
 モジュナと一緒にいた少女が余裕で怪人達を殲滅した二人を憧れの目で見ていた。
「さぁ、ここは危ないですから席に戻りましょう」
 キリカは今の内に少女を安全な場所へ移動させることにした。
「うん」
 少女は大人しく二人に付き添われながら席に戻った。
 この後、雑魚戦闘員を倒しながら強敵を探すうちにピンチなイエローに遭遇した。

「スカイイエロー、参上!!」

 すっかりスカイイエローになりきったさゆみが溢れる雑魚戦闘員の前に立ち塞がった。

「取り囲まれたスカイイエロー、頑張って下さい。みんな応援をお願いしますわ」
 ぐるりと雑魚戦闘員に囲まれたさゆみを見てアデリーヌは力がこもった司会をする。

「どんなに多くても私は負けないよ!!」
 装置の暴走で何倍も強くなったと言っても雑魚は雑魚。問題は敵の強さではなく、いかにショーとして魅せるかだけだ。

「伝われ、力を奪われた私達スカイワールドの民の悲しみと恐れの心!!」
 せっかくのショーなので普通に『悲しみの歌』、『恐れの歌』を歌うだけではつまらないのでほんの少しショー用に大げさに演出してみた。
 雑魚戦闘員達は次々と悲しみと恐怖心で意気消沈していく。
「とぅ!!」
 さゆみは勢いよくスカイソードに偽装した富士の剣を振るって雑魚戦闘員達に氷結攻撃を仕掛け、一掃した。

『さすがじゃないの。ふふふふ』

 さゆみの前に仮面をかぶったグラマーな女性が現れた。

「イエローの前に強そうな敵が出てきましたわ」
 アデリーヌの司会。

「魔女カルベラだぞ。あの、杖から狼がたくさん出るんだ」
「スカイイエロー、頑張って!!」
 ウルトとノーンの応援。

「頑張れ!!」
「近くにいるけど、大丈夫かな」
 必死に応援する沙織と近くで演奏するカンナを心配するローズ。

 他の子供達もどきどきしながらさゆみのショーを見守っていた。

「……どんな攻撃でも負けない!!」

 襲い来る狼どもをスカイソードで迎え撃つ。倒しても倒しても杖から次々に狼どもが出てくる。杖を砕かない限り終わりは無い。
 それなりに強い敵と戦っている間、新たな悪者と戦う者もいた。