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リアクション
仲間たちを先に向かわせるため、このフロアに残って戦っているのはルファン・グルーガ、ギャドル・アベロン(ぎゃどる・あべろん)、ウォーレン・シュトロン(うぉーれん・しゅとろん)、源鉄心、ティー・ティー、イコナ・ユア・クックブック(いこな・ゆあくっくぶっく)、緋山 政敏、カチェア・ニムロッド、リーン・リリィーシアの9名だ。
彼らは先を急ぐ仲間たちの邪魔はさせないと奮戦するが、ヴァリアントモンスターと人間の混成部隊である敵の数の方が圧倒的に多い。
そのため、討ちもらした鏖殺寺院の信徒や先に向かう契約者たちの行く手を阻むことを優先しているモンスターが、仲間たちの前に立ちはだかった。
その妨害に、契約者たちは足を止める。
だが、葛城 吹雪(かつらぎ・ふぶき)だけはその足を止めることなく、二丁の馬賊の銃を抜き放つ。
「そこを退くのであります!」
ノクトビジョンをつけ、射撃の奥義トゥルーグリットを会得している彼女は、薄暗闇の中でも精確に敵を撃ちぬいていく。
「さあ、皆さん。先を急ぐのです!」
倒れた敵を飛び越えて、吹雪が先へと進む。
数人の仲間たちがそんな吹雪の後に続いた。
「おまえたちと遊んでいる暇はない……ヴァイス、強行突破するぞッ!」
狼型機晶生命体”シロ”が変化した大剣・ヴァナルガンドを手にしていた桐ヶ谷 煉(きりがや・れん)は、その剣を2刀形態にすると、立ちはだかる敵に向かって突き進む。
そんな練のパートナーである機晶姫・ヴァイス・フリューゲル(う゛ぁいす・ふりゅーげる)は、機晶ガトリングレールガンと六連ミサイルポッド二門を展開した。
「了解しました、練。強行突破をサポートします。全力攻撃、開始」
ヴァイスは機械的な抑揚のない声でそう応えると、展開した武器での一斉射撃を開始。
いくつもの銃声と爆発が轟き、行く手を阻んでいた敵たちが吹き飛んでいく。
「私たちも突破するよ、ライザ!」
ローザマリア・クライツァールがそういうと、パートナーのグロリアーナ・ライザ・ブーリン・テューダーはうなずいた。
ローザマリアは自分の姿を光学迷彩で消し、目に見えない無光剣と真紅波を掛け合わせた攻撃で敵を混乱させる。
そして姿の見えない相手に攻撃され、混乱した敵たちに向かってライザが接近。
近距離の死角からノワール・ロワで顕現させた瘴気の剣を使い、破滅の刃で敵を斬り裂いていく。
「わらわは一切の容赦はせぬ……臆するものは、退けぃ!」
ライザの気合に敵はたじろぐ。
その隙に、他の仲間たちも邪魔する敵を払い除け、先に進んでいく。
「この、邪魔するな!」
榊 朝斗(さかき・あさと)は、異様に発達した牙で襲い掛かってきたヴァリアントモンスターを振り払う。
そして彼の近くにいたパートナールシェン・グライシス(るしぇん・ぐらいしす)が、手にした得物でそのモンスターを打ち倒した。
「朝斗、こんな奴らに構っている暇はないわ。先を急ぎましょう」
「ああ、わかってる。僕らもみんなに続こう!」
朝斗はそういうと奥のフロアへと向かう。
「エンヘドゥ……必ず助けに行くから……!」
そして、エンヘドゥと少なからずの縁があるルシェンはそうつぶやくと、朝斗の後に続いて駆け出した。
次々と第1フロアを突破していく契約者たち。
そんな中、水原 ゆかり(みずはら・ゆかり)は鏖殺寺院の信徒を捕らえ、情報を聞き出そうとしていた。
「ウォルター教授はどこに? そして教授と共にいるマリアンヌは何者なのですか?」
ゆかりの質問に敵は口を堅く閉ざす。
相手もそうすんなりと口は割らない。
「素直にしゃべった方が身のためよ」
と、ゆかりのパートナーであるマリエッタ・シュヴァール(まりえった・しゅばーる)が、サイコキネシスを使って敵の体を持ち上げると、霊廟の壁へとグイグイ押し付けた。
それを見てゆかりは少し眉をひそめたが、手段を選んでいる時間はないので口を挟むことはしなかった。
「あまりこういうやり方は好きではありません。ですが、教授が大量殺人に関係している以上、放置はできないのです。色々と情報を聞かせてください」
「そうよ、早くしゃべらないと撃つわよ」
マリエッタはそういうと、手にしたハンドガンの銃口を敵に向ける。
壁に無理矢理押し付けられた状態のままの敵は、彼女の目が本気であることを悟ると素直に口を割った。
そして聞くべきことを聞いて用のなくなった敵は、マリエッタのヒプノシスで眠らされた。
「やはり、教授は最奥のフロアにいるのですね。そしてそこにはエンヘドゥさんも……」
「そうみたいね、カーリー。そこにはマリアンヌもいるみたいだし」
「ええ、彼女はWFの関係者のようですし――ただ、あまり詳しいことはわかりませんでしたね」
「先に行ってみればわかるわよ。さあ、私たちもウォルター教授を捕まえるために行きましょう」
「そうですね。ウォルター教授は、私たちの手で絶対に捕まえましょう」
ゆかりとマリエッタはそんな会話を交わしながら、皆の後を追って先に進んでいった。
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