リアクション
◇ ◇ ◇ 図書館でずっと古い書物と格闘していたかつみたち。 あらかた見つけ出した書物を読み終えた時、かつみの殺気看破で殺気を感知する。 そっと気配を消して、殺気の方へ近づいて行くかつみ。 「絶対一人で向こうに行かないでよ?」 今にもドアを開け放ちそうなかつみをエドゥアルトが押さえ、ノーンはエドゥアルトのポーチに入っていつでも攻撃できるようにする。 「わかってる。ほんの少しだけだから」 僅かにドアを開けるかつみ。 その隙間からは某の拷問が見える。 ドアを僅かでも開けたことで、某と拷問している男性の声が聴こえてくるようになった。 『………動いたらまた壊す。勝手に喋っても壊す。俺の聞くことだけに答えろ』 背中を踏みつけた状態で某が尋ねる。 『まずは目的や動機を言え』 『ふはっ我々はかみさまの為に動いてる。止められる者はいない!』 『かみさまとはなんだ?』 『かみさまは、かみさまに決まってる!』 何度聞いても『かみさま』とは何なのか答えない男性に、某は左腕を破壊する。 『ぐぁ!!』 『もう一度聞く。かみさまとは何をする存在だ? 答えによっては、残っている足を破壊する』 『か、かみさまは……かみさまは大切な人を蘇らせてくれる。その為に頭も胴体も手足をそれぞれの使者に捧げねばならないんだ! 俺は妻を蘇らせたいだけだ! だから……!』 縋るように限界まで首を仰け反らせて某を見上げる男性。 『かみさま? 大切な人に会いたい? だったら俺が会わせてやる……お前らの身体使ってかみさまを呼び出せば魂だけでも会えるかもなぁ!』 何の慈悲もなく某 は真空波で男性の頭部を斬り飛ばした。 『……何が妻を蘇らせたいだけだ。俺の世界を奪った報いだ』 「あの……」 怒りで静かに佇む某に声をかけるかつみ。 「誰だ!?」 声をかけてきたかつみに武術の正拳を向けてくる某。 「かつみ!」 エドゥアルトが止めるのも振り払ってこちらに来たかつみを守るように、ノーンがポーチから庇護者と歴戦の防御術でかつみを守った。 「落ち着いてほしい。俺は、というか俺たちはそこの図書館でかみさまについて調べてたんだ」 「嘘じゃないよ。図書館に行けば今まで調べていた本があるから」 「その証拠にここに1冊の本がある。もし、これ以上に知りたい事があるのなら、図書館まで来るが良い」 ノーンがずいっと持っていた本を某に手渡す。 その頃には某も怒りを抱きつつも冷静さを取り戻していたので、渡された本をめくり読んでいく。 「これより詳しい事が、図書館にはあるのか?」 「ある。読みにくいものばかりだったから、三人で分かりやすいようにまとめたメモもある」 「読ませてくれ」 「こっちだ」 かつみは今まで調べてきたかみさまについてや、儀式の仕方、祭壇のある場所、行き方も書いてあり、移されてない限りはそこにあることが分かり、某はそこへ乗り込むことにした。 |
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