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【第十一話】最終局面へのカウントダウン、【第十二話(最終話)】この蒼空に生きる命のために

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【第十一話】最終局面へのカウントダウン、【第十二話(最終話)】この蒼空に生きる命のために

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 同時刻 迅竜 食堂

 艦長の挨拶から少しして、食堂にはクルーが集まっていた。
 クエスティーナ・アリア(くえすてぃーな・ありあ)サイアス・アマルナート(さいあす・あまるなーと)、そして大久保 泰輔(おおくぼ・たいすけ)イコナ・ユア・クックブック(いこな・ゆあくっくぶっく)が用意した食事に、皆が舌鼓を打っているのだ。
 メニューは「カツサンド」「タマゴサンド」「ボトル入り紅茶」だ。
 
 美味しそうに食べてくれる人々の表情を満足げに見つめながら、クエスティーナは皆に告げる。
「敵に勝つからカツサンド。無事に雛がカエルからタマゴサンド、です。えへっ」
 恥ずかしそうに言うクエスティーナだが、それを聞いた皆は微笑みながら拍手をする。
「ぎょうさん食べてや。僕らが腕によりをかけて作ったさかいな」
 泰輔も笑みを浮かべて言う。
「だからみんな……絶対に無事に帰ってきてほしいですの……!」
 泣きそうな、でも決して泣かず、イコナは傍らのスープ・ストーン(すーぷ・すとーん)と並びながら言う。

 すっかり明るく和んだ場の中、皆が楽しそうに食事を終え、三々五々食堂を出ていく。
 これから最後の戦いに臨む皆を、少しでも笑顔で送り出せたのにほっと息を吐き、自分も笑顔を浮かべるクエスティーナ。
 そして彼女の肩をサイアスがそっと叩く。
「サイアスさん……」
「後は彼等に任せよう。さあ、彼等がいつでも無事帰って来られるように下ごしらえを始めようか」
「……はい!」