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【選択の絆】消え去りし火の表裏

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【選択の絆】消え去りし火の表裏
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「若干、ヒドくね?」
匿名 某(とくな・なにがし)が、
味方であるルカルカの行動に突っ込む。

「だけど、おかげで、
海とヤマダの対決のチャンスができたな」
某は、ジークリンデチームに所属し、
海のサポートを買って出ていた。
「さすがに一部の女子大歓喜な展開は……」
海の表情を見て、某は肩をすくめる。
「駄目か。だよなぁ」

そして、後輩のためと、海にボールをパスする。
「行くぞ、海!」
合図とともに、高く投げたボールを、
風術で操り、叫ぶ。
「そのまま、アリウープをぶちかませ!」
海は、ボールに迫っていたヤマダを抜いて、
得点を決める。

「やったな、海!」
「ああ!」
「さすがだな。カイ。
こうでなくては面白くない!」
ヤマダは、追い詰められつつも、余裕を見せ、言った。

「やりましたね、海くん!」
杜守 柚(ともり・ゆず)も、
海のシュートを祝福する。

(本当は試合の前に、海くんの気持ちを確かめたかったけど、
気がついたら試合始まっちゃってたから……。
ヤマダさんは恋のライバル?)
ドキドキしながら、柚は、ファイアストームでゾンビを燃やしていく。
(海くんがヤマダさんのものになっちゃうのは困ります!
私だって好きだから……)

杜守 三月(ともり・みつき)も、そのことは気になっていた。
(海ってヤマダに恋愛感情はあるのかな?
柚に告白の返事が出来ない理由ってまさか……ヤマダ?)

そんなことを思いつつ、
三月は、超感覚で、ボールの位置を把握しながら、
鬼眼で、相手をひるませようとするが。
ヤマダからは、すごい気迫が感じられた。
「さすが、超高校級!?」
三月が、逆に一瞬、ひるむほどであった。

「行くぞ、カイ!」
ヤマダがボールを奪い、
次々にシュートを決めていく。

「これが、超高校級の実力なのか!?」
某が、ヤマダの動きに圧倒されて言う。
「……まだ、終わりじゃない」
「おう、まだ終わりじゃない!
俺たちの力を見せつけてやろうぜ!」
海の言葉に、某はうなずき、
プレイを続ける。

しかし、ヤマダは素早く、コートを縦横に動き回り、
正確にシュートを決めていく。
徐々に、海たちは、追い詰められていくのであった。