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【空京万博】取り戻せ! アムリアナの花嫁衣装!

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【空京万博】取り戻せ! アムリアナの花嫁衣装!
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■□■4■□■ そして鏖殺寺院メンバーは

一方、アイシャの近くでは。
「アイシャちゃん!」
騎沙良 詩穂(きさら・しほ)が、
魔鎧の清風 青白磁(せいふう・せいびゃくじ)を身にまとい、
アイシャを危険から守るために押し倒した。
「詩穂……怪我しちゃうわ!」
「……大丈夫、アイシャちゃんを庇うこの痛みが詩穂を強くしてくれるから!」
瓦礫が落ちてくるが、
アイシャの身を傷つけないよう、詩穂が身を挺してかばう。
(詩穂、愛する者の為にあらゆる困難を乗り切ってみせろ! この先、全ての災難から護ってみせろ!)
青白磁が、内心で激励する。

セルフィーナ・クロスフィールド(せるふぃーな・くろすふぃーるど)も、敵が近づかないよう、
パートナーとアイシャを守る。

(あ……)
「……」
詩穂は、ふと、気付く。
アイシャの顔が、とても近い。

2人がそのまましばらく動けずにいると。

鈍い音がして、鏖殺寺院メンバーたちが地に倒れ伏した。
「やっと全員捕まえましたわ!」
リリィ・クロウ(りりぃ・くろう)が、
戦乱の絆で鏖殺寺院メンバーの一人を縛り上げる。
「素敵な紐でしょう?
秘宝にも数えられる、『戦乱の絆』。決して絶たれることはありません。
戦乱の中で培われた絆の象徴、これなら、見栄えも致しましょう」
リリィが妖しい笑みを浮かべる。
「さあ、逆に鏖殺寺院を空京万博の展示品にして差し上げますわ!」
「ひいいいい!?」
「逃げようとすると硬結びにしますわよ。
ほどけなくなって困りますけれど」
「なんだか別の女王様が降臨してる気がするなあ」
ナカヤノフ ウィキチェリカ(なかやのふ・うきちぇりか)がつぶやきつつ、
他のメンバーはビニール紐で縛る。

「ククク……。
どう考えても死罪の奴らなんだ。
この際見せしめに『鏖殺寺院』の檻を出すのもいいかもしれないな」
鬼崎 朔(きざき・さく)が、復讐の暗い笑みを浮かべる。
「な、そんなことしてどうなると思ってるんだー!」
「女王様が報復を恐れてやらないというならそれでもいいが……。
一応警告しておくけど、その場合は捕らえた全員この場で嬲り殺しだ」
「ひいいいいい!?」
「女王に弓引いたんだ、当然だろ?」
幼いころ、鏖殺寺院に家族と故郷を奪われ、虐待された過去から、
鏖殺寺院の名を持つ者を、朔はけして許さないのである。

「まあまあ、そのくらいにして」
酒杜 陽一(さかもり・よういち)が、割って入る。
「酒杜先生……あなただって、女王様に仇なした輩を許してはおけないでしょう?」
「たしかに、
アムリアナ様の花嫁衣装を蔑ろにする事は、
アムリアナ様とアムリアナ様が添い遂げようとしたシャンバラへの冒涜。許す訳にはいかない」
朔の言葉に、陽一の目が細められる。

「でも……」
陽一は、西シャンバラ代王の高根沢 理子(たかねざわ・りこ)に似た顔で、にぱっと笑って見せる。

「あなた達も空京万博のコンパニオンをしたらどう?」
「「「「「えええええええええええええ」」」」」

その場は騒然となる。
「そうすれば、この人達の社会復帰にもなるし、
どうでしょうか、アイシャ様?」
「えっと……そうですね……たしかに、その方がいいかもしれません」
アイシャが苦笑しつつもうなずく。
「ね、普通の女の子になるチャンスよ!」
陽一に笑いかけられる鏖殺寺院メンバーたちだが。
「バカな! そのようなこと、我々がするわけが……」
「では嬲り殺しだ」
「コンパニオンにならせていただきます!」
朔の言葉に、鏖殺寺院メンバーたちは、すがるように陽一とアイシャを見る。

こうして、鏖殺寺院メンバーたちは、新たな趣味に目覚めるのであった。