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忘新年会ライフ

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忘新年会ライフ

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 ヒラニィと天樹はドラ美から降りていた。
 Vドラゴンのブレスによって、一瞬でスクラップと化したドラ美にセラフィーナが「ワタシのドラゴンゴーレムを一瞬で……裏の裏ボスがまさか出てくるとは……」と少し残念そうな顔をする。

 二代勢力『冒険屋』と『魔王軍』が共闘するも、Vドラゴンの圧倒的な破壊力に一同は壁際に追い詰められていた。
「円ちゃん、私達、大ピンチだよー」
 歩が泥だらけで泣きそうな顔をする。
「歩ちゃん、ボクの巨大ペンギンでも勝てなかった……どうしよう、ちょっとスリルを求めて冒険しすぎたみたいだね」
 円が歩に「覚悟を決めなよ」的な笑顔を見せる。
「そ、そんな土壇場で反省会しないでよぉぉ!」

「(……ニンゲンタチヨ)」
「喋った?」
「違う、【精神感応】と似たような能力だ」
 Vドラゴンは一同の心に語りかける。
「(オマエタチガ、ドコデナニヲシヨウト、カマワン。ダガ、ワガネムリヲサマタゲルナラバ、ホロボスツモリダ……)」
 大きな金色の瞳が、ツアー参加者達を威圧する。
「(ドウスル? ワレトタタカウカ、アルイハコノママカエルカ?)」
 一同は少し考えるが、直ぐに「帰る」という決定を多数決で決める。
「(デハ……ワレガオクロウ。ハヤクネムリタイノデナ)」
「……え?」
「その前に!」
 六花が進み出る。
「折角ここまで来たのですから、初詣だけさせて貰えないでしょうか?」