空京

校長室

戦乱の絆 第二部 第三回

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戦乱の絆 第二部 第三回
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■機械化モンスター1

ヒラニプラを守るため、
機械化モンスターを相手に、契約者たちは戦闘を行っていた。

【新星】の香取 翔子(かとり・しょうこ)は、
クレア・セイクリッド(くれあ・せいくりっど)とともに、
赤城に搭乗して、部隊の指揮を行った。
ともに編隊を組むのは、
マーゼン・クロッシュナー(まーぜん・くろっしゅなー)
早見 涼子(はやみ・りょうこ)
トーテンコップである。
「我々シャンバラ教導団を受け入れ、
協力し続けてくれたヒラニプラの人々のため、
決して後ろを見せる訳にはいかないわ!」
翔子は、冷静な中にも、使命感に燃えて言う。
トーテンコップの役目は、
指揮官である翔子の護衛であったが、
涼子が、提案をした。
「敵はモンスターでも、群れでいる以上は、知能があるはず。
指揮官である香取大尉を狙ってくるかもしれませんわ。
ただ、逆にこれを利用して、敵を引っ掛けることが可能ではないかしら」
「なるほど、確かに一理あるわね。
クレア、周囲の状況を分析して」
「了解なのだ!」
翔子はうなずき、クレアがサポートを開始した。

かくして、
赤城が、単機でモンスターの群れの前に躍り出た。
部隊から外れてしまったように見せかけつつ、
わざと目立つ動きを行ったのだった。
地響きのようなうなり声や、
不快な機械音を立てて、機械化モンスターたちが、
赤城を追いすがる。

大きな岩が、壁のように荒野に張り出していた。
赤城は岩を背にし、
まるで、袋小路に追い詰められたようだった。

「全軍、攻撃!」
次の瞬間、翔子の号令で、
トーテンコップがアサルトライフルを撃ち、
ゴットリープ・フリンガー(ごっとりーぷ・ふりんがー)
天津 幻舟(あまつ・げんしゅう)ユーゲント
ケーニッヒ・ファウスト(けーにっひ・ふぁうすと)
神矢 美悠(かみや・みゆう)ダスライヒが、
機械化モンスターに踊りかかった。
「香取は、我々【新星】の攻撃と防御の要。
……と同時に、私にとって最も信頼できる戦友の一人だ。絶対に落とさせはしない!」
マーゼンが叫んだ。
「市民の方々の避難が終わるまで、防衛線を死守いたします!」
「力押しでは勝てない相手には、戦術と連携で立ち向かう。
オレたち教導団は今までそうやって戦ってきた! 無論、これからもだ!」
ゴットリープとケーニッヒも言った。
翔子たちの狙い通り、奇襲は成功し、
混乱したモンスターたちを各個撃破することができたのだった。