校長室
迷宮での探索勝負!
リアクション公開中!
■勝負の行方は!? 「トップバッターの足音が聞こえてまいりましたっ!栄えある第一踏破者は――」 出口では卜部 泪(うらべ・るい)が待機し、中継を開始していた。傍らで、虎子とベルセヴェランテがインタビューの準備をしている。仕掛け人や運営陣達もモニタールームを出て、固唾をのんで見守っていた。 「あっ! 出て参りました! 優勝は――芦原 郁乃、荀 灌ペアです!」 割れんばかりの拍手の中で二人は、疲れた顔を見せようともせず、笑顔で迎えられていた。 水着のまま、それもうなぎの粘液でまだぬるぬるとさせたままで、お昼の放送としては少々扇情的ではあったが。 すかさず虎子が駆け寄り、インタビューをはじめる。 「栄えある第一踏破者となりましたが、今のお気持ちは?」 「ええと、芸人らしいゴールができてよかったです」 「途中でここどこ? とか言ってたのに一番にゴールできるなんて、さすがはお姉ちゃんだと思いました!」 ぎくり、と強ばる郁乃であったが、契約者として、芸人としてのゴールができたことに二人は大いに喜んでいた。 「さて、気になる優勝賞品ですがっ! なんとっ! このダンジョンのフリーパスポートですっ」 「えーっ」 一気にテンションの下がる二人。正直しばらくは来たくないところではあった。鰻池に突き落とされたし。ちなみに美緒は落ちた時に悲鳴を上げたまま気絶してリタイアしてしまっている。 そうしているあいだにも、第二踏破者、第三踏破者と続々と迷宮を攻略した面々が姿を現し始めた。 みな、疲れと悔しさをにじませていたが、攻略の達成感で清々しい顔をしていた。そんな中。 甚五郎とオリバーは、モニタールームへと向かった。 「悪いんだが、第三階層の設営に携わったものはいるか?」 ハインリヒ、ローグ、ナターリアの三人が顔を出すと、甚五郎はビデオカメラを取り出した。 「最後の更衣室でな、こういうものを見つけたんだが、わかる奴はいるか?」 さっと、ハインリヒの顔色が変わる。 ローグ、ナターリアは納得顔でハインリヒを指差した。彼が言葉を濁したお色気トラップ、とはこのことだったようだ。 「おぬし、さすがにこれはまずいんじゃあないか?」 お色気に執念を燃やした男は、巨漢二人にがっちりとホールドされて、どこかへ消えていった。ビデオカメラは、結局漢二人の裸体が記録されるだけでその役目を終えたのである。 「では、お待ちかね! バツゲームのお時間です!」 Aチームの面々が集められ、どんなバツゲームが待っているのかと戦々恐々としていた。 「ふっふっふ。優勝賞品は正直微妙だったけど、副賞は悪くないよ」 にんまりと笑う郁乃の顔は完全に悪役だった。 副賞は、バツゲーム執行権。ダンジョン内にあるものだったら、何使ってもOK、というものだった。郁乃と灌が迷わずチョイスしたのは、やっぱり、アレだった。 目隠しして台に立たされたAチームの面々は、二人の合図で、一斉に。 落ちた。 無数の鰻に埋もれるようにして、あたりに悲鳴がこだましていった。
▼担当マスター
秋
▼マスターコメント
まずは、ご参加・御読みいただき、ありがとうございます。 はじめまして、秋と申します。 この度は初のシナリオとなりましたが、お楽しみ頂けましたでしょうか。 プレイヤーの皆さんが楽しめるリアクションにしていくため、これからも精進していきますので、またの機会がございましたら、よろしくお願いします。 もう一度、ありがとうございます!!!
▼マスター個別コメント