波羅蜜多実業高等学校

リアクション

序章　イルミンスールで

　イルミンスール魔法学校のテラスにあるテーブルを挟んで作業着を着た件の元占い師である魔女と、高崎　朋美（たかさき・ともみ）、高崎　トメ（たかさき・とめ）、ウルスラーディ・シマック（うるすらーでぃ・しまっく）が椅子に座って会話をしていた。
「今までの話を纏めると……今、テロ活動している一団とはもう無関係で……元々、キミは人手と資金が欲しかった所にテロの隠れ蓑にして欲しいと訪ねてきて、利害が一致したから協力していただけで本当の目的は知らないと？」
　朋美が確認するようにしゃべると、
「妾は最初から、そう言っておるのだが……まあ、最初に自爆テロするとか言い出した時には驚いたが、使えたからのう。そうするように信者に催眠をかけたがのう」
　元占い師は答えた。
「本当だな？　嘘をついていると後が怖いぞ」
　ウルスラーディは朋美とトメを見て、可哀想に元占い師に喋りかけた。
「本当の今年か言っておらんぞ、知りたいのなら、信者の数、個人情報、すべて教えるぞ……妾の年齢は教えんがのう」
　元占い師が答えた。
「本当どすな？」
「うむ」
　トメと元占い師が睨み合っていた。
「はぁ……収穫なしか、バイスとか言ったかな？　何が目的だろう？」
「ん？　バイスの事か？　あやつの事を調べていても意味がないだろ？」
　朋美の呟きに元占い師が反応を示した。
「意味がない？　どういう事だ？　あいつがテロリストの頭なんだろう？」
「何を言っておる、バイスは下っ端だぞ……ああ、そう言えば、そういう事になっておったのう」
　ウルスラーディの質問に元占い師が答え、
「じゃあ、本当のリーダーって誰なのよ？」
　朋美が更に質問した。
「本当の頭はのう……」

「これは……少し、話が違うじゃねぇか」
「うん、急いで遺跡に向かおう」
　元占い師の話を聞いた三人は、遺跡に向かって移動した。