薔薇の学舎へ

波羅蜜多実業高等学校

校長室

葦原明倫館へ

ミッドナイトシャンバラ放送中

リアクション公開中!

ミッドナイトシャンバラ放送中

リアクション

 
    ★    ★    ★
 
「さて、次のお手紙です。ラジオネーム、白黒の魔女っ子
 まあ、魔法使い【シャンバラン、ブレード!(V)ちゃんのことかしら。懐かしいですね。
 先日、アルマゲストの皆で大学で演劇を発表する機会があったのですが、そのときにケンリュウガーに「役者向きでかわいいんだな」って言われてしまいました。
 あの時は劇に夢中だったから気がつかなかったけど、今になって考え直すとこれって告白かも!?と思って胸がドキドキしてしまいます。
 ケンリュウガーはアルマゲストのみんなをまとめてるときとかかっこいいし…皆に弄られているときは生き生きとしてて素敵だし…
 わ…何書いてるの私…
 えと、これって告白なんでしょうか、そして私は恋をしてしまってるのでしょうか!?
 シャレード・ムーンさん。教えてください。
 アルマゲストってなんでしょう? 何かのサークルか何かでしょうか?
 それにしても、またこんなところでフラグが立ってますよ、みなさん、どーしましょう。
 あ、スタッフの全員が、×マーク出してます。
 障害は多いかもしれませんが、白黒の魔女っ子さん、頑張ってください。生暖かく応援していますから。
 アタックした結果はちゃんと報告してくださいよ。待ってまーす。
 さて、次のおハガキは、ラジオネーム、貴方の心の吸血鬼☆さんから。
 最近、パートナーがアルマゲストって組織に入ったらしくてね。
 毎日楽しいみたいで帰ってくるとその話ばっかりしてるんだ。…すごい嬉しそうに話してるのを見てると、ボクも嬉しくなってきてね
 今日はボクが変わりにアルマゲストの皆にお礼が言いたくてお便り出してみました。本当はリースが直接言えばいいんだろうけど、恥ずかしがりやだからね〜いつも家ではみんなのこと大好きとか言うくせに。
 アルマゲストの皆さん。リースと仲良くしてくれてありがと。これからも頼みます〜。
 またアルマゲストですか。有名なチェーン店か何かなのかしら。
 あっ、組織と書いてありますね。なんだか、一気に怪しくなりましたが、もしかしたら、健全な男女交際組織なのかもしれませんね。いいなあー」
 
    ★    ★    ★
 
「そうだったのか、武神牙竜ちゃん」
 アルマゲストの成立理由を完全に誤解したレイス・アズライト(れいす・あずらいと)が、武神牙竜の方を見て言った。
「えっ、そんなつもりは……」
 あわてて、武神牙竜が否定する。その肩を、ポンと武神雅が叩いた。
「弟よ、ばれてしまってはしかたない」
「違うだろうが!!」
 一同の疑惑の視線が集中する中、武神牙竜が叫んだ。
 その中で、一人、リース・アルフィン(りーす・あるふぃん)だけが、真っ赤になってうつむいていた。
 
    ★    ★    ★
 
「ペンネーム、不リア充の党首さんから。
 最近ダディ分の同苗字のK・Yのリア充っぷりが目に余ります。
 KY? 空気読めさんですか?
 もてないもてないといってたのに十二星華の巨乳とフラグを立てたり、隙あらば関係を進展させ、気が向けばリア充になってるという、凄まじいやりたい放題っぷりです。
 また十二星華登場ですねー。でも、さっきの人とイニシャル違うから、また別の人でしょうか。
 また、某H EROのT・Tの凄まじいまでのリア充っぷりが目に余ります。
 って、なんでヒーローのスペルの間にスペースが入ってるんですか、これは分けて読めということですか。しかたないですね。エ【とぅっ!(V)、エ【瞬着!(V)。これでいいですか。あー、恥ずかしい。
 なにせ嫉妬団に襲われるぐらいです。
 このまま彼らを放置したら、いつか恵まれない男達に本当に爆発させられるのではないかと心配でなりません。
 どうにかして彼らのフラグをバキバキにへし折り、何の変哲も無い一般人に戻してあげたいのですが、どうすればいいでしょうか?純粋に彼らの心配をしているだけです。
 このままだと嫉妬団公式コミュである血盟団団長の嫉妬刑事に襲われるかと思うと夜な夜なニヤけて眠れません。
 フラグって目で見られたらいいんですけれどねー。そしたら、【スーパーヒーロータイム!(V)【シャンバランダイナミック! 悪は滅びろ!(V)できるんですけれどもねー。
 次のお便りは、ペンネーム、苦労人の花嫁さんです。
 空京大学に転校してから、パートナーがいきなりおっぱいとかいいだし、あげくはおっぱい党なる政治団体まで作ってしまい、こういう間違ったやる気をみてしまうとエリートって怖いなーって思います。どうすれば普通の真人間に戻せるでしょうか?また光条兵器を使う時に時折胸の谷間に手をいれやがります、ひっぱたくべきでしょうか?
 ひっぱたくべきです。【シャンバラン、ナァックゥルゥ!(V)を蹴りあげてもかまいません。
 で、真人間ねえー。パラミタには少ない種族ですから、なかなか難しいですよ。
 とりあえず、光条兵器を出す場所を爪先とかに変えてみたらどうでしょうか。そうすると、いちいちあなたにひざまずく形になるから、少しは反省するかも」
『それはまずいでございます』
 電子兵機レコルダーが、手を叩いてからVサインを出し、手を丸めて双眼鏡を作ってから目にあてた。
「えっ、今、スタッフからツッコミが……。
 それだと、下からのぞけちゃうでございます……。
 ああ、そうですね。これはよけいまずいです。
 うーん、そう考えると、光条兵器を出す場所って、結構難しいですよね。セクハラの温床です」
 
    ★    ★    ★
 
「ぶっはあ!!」
「今度は俺か……。まったく、床も汚れるし、素麺がもったいない……」
 如月 正悟(きさらぎ・しょうご)に素麺を吹きかけられて、武神牙竜ががっくりと肩を落とした。
「ちょ、エミリア……ネコミミとかおっぱいだけじゃなくて真面目に勉強も戦闘もしてるぞ、俺!」
 読まれたばかりの手紙が誰の物で誰を指しているのか完璧に分かった如月正悟が、武神牙竜を完全に無視して叫んだ。
「真面目な顔して不真面目な事ばかりするから、私が苦労するのよ……はぁ」
 その言葉にはまともに答えず、エミリア・パージカル(えみりあ・ぱーじかる)は溜め息をつくだけであった。