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ア・マ・エ・タ・イ

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ア・マ・エ・タ・イ

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 桜の花粉を吸いこんでしまい、なんだか良い心持ちな気もしないでもない。
 しかしそれがどうしたいつもと変わらない!
「春は可愛いねえ。桜の下の春を見ていると、抱きしめたくなる」
「それって、いつもじゃん」
 嘉神 春(かこう・はる)神宮司 浚(じんぐうじ・ざら)への態度は、至って平常運転だった。
 膝の上に座らせて、後ろから抱きしめて匂いを嗅ぐ。
 隙あらば首筋にちゅーも忘れない。
 これが、彼の“平常”だった。
 しかし春の方は、少しだけ“平常”と違っていた。
「……いつもより抵抗が少ないね」
「んー」
 いつもなら、これだけの人がいる中でいちゃつこうとすると、照れているのかキツい言葉をかけられたりする事が少なくない。
 それなのに、今日の春は少し違っていた。
「今日は特別」
 背中に感じる浚の温かさに、甘えるように頭をすりつける。
「……おぉ?」
「ちゅーして。なでなでして。いっぱいかまって」
「……おぉお!?」
 そんな事を言われてしまっては、浚を止められる者などいない。

「は……ひゃぁんっ」
「どうしたの? 春が望んだ事を、シてあげてるだけだよ?」
「ん……気持ち、いい」
 春の方も、浚を抱きしめたりキスしようと頑張っていた。
 しかし浚の本気モードに、今はただ甘い声をあげ続けるだけになっていた。
「ざっくん……好きー。へへへ……ん」
 ふいに、春の体が浮き上がった。
 お姫様抱っこで、浚が抱き上げたのだ。
「ん……ナニ? おしまい? もっと……」
「うん。ちょっと良いものを見つけてね。こういうのはどうかな?」
「え?」
 春の足に、ぬるりとした感覚。
 下を見ると、春の体の半分ほどの大きさの、スライム。
 浚は腕を伸ばすと、スライムの真上に春の体を持って行く。
「え、ちょっと、何をっ」
 抗議する間もなく、スライムの上に落とされる。
「はぁ……んっ、なに、これえ……」
「にょにょにょにょにょ」
 ぐにょぐにょとしたスライムの感触を全身に味わい、先程までとは違った声を出す春。
 それを楽しそうに見ている浚。
「春はこういうのも好きなの……? エッチだねぇ」
「や……ち、違うっ! 浚が、勝手に……ひぁ!」
 その後、たっぷり春の痴態を楽しんだ浚は後々花粉の効果の切れた春に、散々嫌味を言われることになる。