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【神劇の旋律】三姉妹怪盗団、参上!

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第15章 オチ?

 夏侯 淵(かこう・えん)が見張っていた富豪を戦部 小次郎が逮捕し、ストラトス・ティンパニが一時シャンバラ教導団の手によって保護されていたその時。
 館の外でも、色々な騒ぎが起きていた。
「うおっ!?」
 ぼこっ。
「な、何やぁ!」
 めこっ。
「全く、なんとゆう道化であろう……むっ」
 めきょっ。
 森の中を逃亡の為、あるいはその他の理由で彷徨うロア・ドゥーエや大久保 泰輔、院 顕仁たち。
 彼らはエシク・ジョーザ・ボルチェやデメテール・テスモポリスがこれでもかと掘りまくって落とし穴に、落ちまくっていた。
「あんなに掘った覚えはないのですが……ま、いいでしょうか」
 本来なら落とし穴に誘導する筈だったアルテミス・カリストが、茫然とした様子でその光景を見ていた。
 把握していない落とし穴が多すぎて、その上別の罠まであって自分が誘導するまでもなく、どんどん人が落ちている。
「もーこんなに地面を掘り返しちゃってぇ。お掃除が大変だよ」
 メイド姿でさかさかと掃除をしているのは清泉 北都。
 ご丁寧に落ちた人を助け上げ、落とし穴を埋めて片付けている。
「何してるんだよ北都!」
「つい……」
 呆れかえったようなソーマ・アルジェントの声にけろりと答える北都だった。

   ◇ ◇ ◇

「も、もう大丈夫……なのかな?」
 チョコ・クリスのおかげでなんとか追手から逃れた白波 理沙たち三人組。
 そんな彼女たちの前に現れた三つの影。
「まだだ! 一部の警備員は騒動を起こした人物を捕まえようと躍起になっている。早く逃げるのだ!」
「この先の窓が丁度良いじゃろう」
「追手が来るにゃー、コスプレのお姉さん」
「え、えーっと……」
 突然現れた三人組の助言に感謝しつつも、理沙はいまひとつその人物を信じきれずにいた。
 何故ならその人物は、レオタード姿だったからだ。
 一人は、男性。
 一人は、熊。レオタードの間からわしゃわしゃと剛毛がはみ出ている。
 一人は、猫。可愛らしいが、どこか愛せない。
 お分かり頂けるだろうが、変熊 仮面御一行だ。
「どうして、わたくし達を助けてくださるのですか?」
 チェルシー・ニールの最もな質問に変熊仮面は胸を張って答える。
「簡単なことだ! 三姉妹に間違えられて逮捕されるオチは俺たちの物! 普通の女子には譲らん!」
「ど、どうぞどうぞどうぞ」

 その後、変熊一行は逮捕され取り調べられたが、単なる愉快犯とされ後日釈放された。
 変熊らが逮捕されている間に、三姉妹をはじめ関係者は無事逃亡することができた。