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悪戯双子のお年玉?

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悪戯双子のお年玉?
悪戯双子のお年玉? 悪戯双子のお年玉?

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「……平和な夢ね」
 レイリア・ゼノン(ぜのん・れいりあ)は草原だけの世界に退屈を感じていた。
「……私達、同じ夢を見ているのね」
 エクレイル・ブリュンヒルデ(えくれいる・ぶりゅんひるで)は隣に立つレイリアを見ながら言った。二人は同じ学校の双子から貰った夢札を使ったのだ。
「そうよ、エクレイル」
 レイリアが妖しい笑みを浮かべつつレイリアの顔を見た。
「……レイリア?」
 何かを感じたエクレイルは聞き返した。
 その時、
「大ババ様、レイリアとエクレイルですぅ」
「その呼び名はやめるのじゃ……ヒスミとキスミを捜しておるのじゃが、知らぬか?」
 双子の追跡中のエリザベートとアーデルハイトが現れた。

「知らないわ」
「またあの二人何かしたのね。大変ね」
 エクレイルは即答し、レイリアはエリザベート達を労った。同じ学校なので二人の噂は耳にしているのだ。

「せっかくだから、遊んで行ったらどう?」
 レイリアが愉しげな笑みを浮かべながらエリザベート達を誘った。これで少しは退屈な世界も楽しくなると。
「遊ぶですぅ」
 夢世界を楽しみたいという気持ちがあるエリザベートはあっさり誘いに乗った。
「こんなのはどう?」
 レイリアの言葉が終わらないうちにエリザベート達の体に異変が起きた。

「すごいですよ〜」
「……む、なぜ私まで」
 エリザベート達は大人の体に変身させられた。それも超むっちりのダイナマイトボディに。エリザベートは楽しんでいるがアーデルハイトは神妙な顔をしていた。
「素敵よ」
 レイリアはにっこり。本当の愉しみはここから。
 エリザベート達の体をどんどん太らせ、身動きを取れなくしていく。
「……どんどん太って行くですぅ。動けないですよ〜」
 少し困り顔のエリザベートはただ太っていく自分の体を見ている事しか出来なかった。
「レイリア!」
 アーデルハイトは厳しい表情をレイリアに向けた。
「……もう、アーデルハイトそんなに怖い顔をしなくても。すぐに元に戻すわ」
 レイリアはつまらなさそうに肩をすくめながら言うなり、エリザベート達を元の姿に戻した。

「ふぅ、元に戻ったですぅ」
 エリザベートはほっと胸をなで下ろした。
「……おまえは……エリザベート行くのじゃ」
 アーデルハイトは怖い顔でレイリアをにらんだ後、エリザベートを伴って去った。
「気を付けてね」
 レイリアはアーデルハイトの様子も意に介さず、手を振って見送った。
「……さてと、エクレイル」
 エリザベート達が去ったところでレイリアは再びエクレイルに妖しい笑みを向けた。
「レイリア、その笑顔は……ひゃぁっ、私の胸が大きく!?」
 エクレイルはレイリアの笑みを見るなり、何が起きるのか察した。しかし、エクレイルが察するよりも早く事態は起きていた。胸が一気に100メートル以上も肥大化し、動きを封じてしまう。
「ふふふ」
 驚くエクレイルを愉しそうに眺めるレイリア。
「ちょっ、レイリアの仕業!? やめてぇぇぇ、お願いだからぁぁぁ」
 レイリアの笑顔で犯人を知るエクレイルは必死に訴えるが、エクレイルいぢめが大好物のレイリアがやめる訳がない。
「心配しないで、エクレイル。私がたくさんいぢめてあげるから」
 レイリアはエクレイルの頬を撫でながらにっこり。
「む、胸が、重過ぎて動けない……これ以上大きくしないで……お願いだから……許してレイリアぁ」
 なおも必死に訴えるエクレイル。心なしか涙目なのに嬉しそうなエクレイル。
「エクレイルのその顔とっても可愛いわ」
 レイリアは泣き顔で許しを乞うエクレイルを見つつ柔らかさを堪能する。当然、いぢめる手は止めないどころかエスカレートする。胸の柔らかさを堪能するついでにエクレイルの胸を一秒間で1メートル膨らむ設定にして放置。
「うわぁ、ぜ、全身が……膨らんで……レイリアぁぁぁ」
 胸だけではなく全身まで膨らんで風船のようになってしまったエクレイルは、ふんわり宙に浮きながらどんどん膨張は続き空の支配者となる。
「風船みたいで可愛いわ、エクレイル。ふふふ、本当に夢の中は愉しいわねぇ」
 宙に浮くエクレイルを舐めるように見ていたレイリアの身に異変が起き始めた。
 レイリアの体が急激に肥大化を始めたのだ。
「……な、なんで私の体が膨らみ始めてるの……ちょ、どうして!? あ、と、止められない? いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 レイリアのナイスボディは超々肥満化を続け、服が木っ端微塵に吹き飛び、醜い肉団子と化した。
「……く、苦しい……か、体が重すぎて動けな……うぶぅ」
 なおも膨張をし続けるレイリア。レイリアの贅肉により地面に生えていた草さえ見えなくなっていた。レイリアはエクレイルを求めて空へと手を伸ばそうとするが肉のせいで思うようにいかない。
「何でレイリアまで太り始めてるの! このままじゃ、は、破裂しちゃうぅぅぅぅぅ。誰か助けてぇ、レイリアぁぁ」
 レイリアの様子を眺めていたエクレイルはあまりの状態に驚きつつもレイリアを求めて手を伸ばそうとするが当然こちらもうまくいかない。しかし、膨張により二人は接近し、互いの唇が間近まで迫る。
「……エクレイル」
「もう、限……界……レ……イ……リア」
 唇を重ねようとする二人。

 その瞬間、

 ぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!

 エクレイルが勢いよく破裂し、エネルギーが全てレイリアに流れ、超絶肥満と膨張の無間地獄へとレイリアを落とす。
「な、何これ……いやぁぁぁ!! 誰か、誰か私を元に戻してぇぇぇ!!」
 レイリアの悲痛な悲鳴が響いていた。ちなみにエクレイルは破裂により目覚めの世界へ帰還を果たしていた。