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古代遺跡の罠

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古代遺跡の罠

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■エピローグ

「この遺跡、資料を調べ直した事で古代レジスタンスの地下遺跡であることが判明してな。 急遽増援を向かわせたが余計なお世話だったようだな」
 彼の後方には戦闘用の部隊がいくつも待機している。
「それにしても、古代遺産の兵器を相手に無事とは流石だな、少佐」
 ルカルカからの報告を受け、鋭峰は素直に驚いていた。
「しかし、無理をし過ぎだ。 指揮官が倒れては現場の混乱に繋がる。 だがよくやってくれたな」
 しかし、鋭峰は全員が無事なことが嬉しそうだ。
「それにしてもモンスターと和解か、人よりもモンスターとの和解の方が早いのかもしれんな」
 ティーやイコナを見て、鋭峰は報告に驚いていた。
 モンスターとの和解、もしも達成できれば無用な争いを減らせるだろう。
 しかし、今はそれを議論している場ではない。
「野盗と野犬の処遇だが……」
「動物達はキマク近辺の動物園で保護させてはどうでしょうか? 何れは彼らも」
 鋭峰の言葉を遮る様に蓮華が提案する。
「ふむ。 どう思うかね」
 視線はセレンや陽一、鉄心やルカルカといった過去動物園で発生した事件を解決した者達に送られていた。
 彼らは一堂に「問題ないと思います」と答え、鋭峰も異存はなさそうだ。
「では蓮華の通りにするとしよう」
 任せてくださいと言わんばかりに敬礼する蓮華。
「蓮華、君もよくやってくれたな」
 鋭峰は彼女の目の前まで歩み寄り、そう呼びかける。
「……はい!」
 蓮華は嬉しそうに返事をした。
「団長。 今回の件でこの遺跡は再調査を行う必要性があると思います」
「それには全くの同意だ、直ぐにでも探索チームを再編しようと思う」
 鋭峰はルカルカの提案に同意し、指示を出そうとする。
「そこでですが、彼らに再度チャンスを与えてもらえないでしょうか? 自信を取り戻せるし経験も積めると思うんです」
 気がかりだったのは彼らの意思だ。
 しかし、探索チームからはお願いします、と懇願する声が上がる。
「ふむ、ではそのようにしよう。 しかし、後輩に気を配れる当たり左官として成長したな」
 そう言って鋭峰は誇らしげな顔をする。
「皆もよく頑張ってくれた。 一切の犠牲を出さずに彼ら全員を救出できた。 私は指揮官として誇りに思う」
 咳払いをした後、話を始めた鋭峰だが、探索チームの面々がお腹を鳴らしてしまい、あたりが沈黙に包まれる。
「……ふむ。 話は後にして食事にしよう。 さぁ、準備を始めるのだ!」
 鋭峰が指示を出すと、率いてきた部隊が一斉に食事の準備を始め、辺りは美味しそうな匂いに包まれていた。
「準備も途中だが探索チームの無事を祝い、乾杯としよう」
 部下を労わり、式を上げるのも指揮官の役目。
 しかし、この時だけはともに喜んでもいいだろう、そう鋭峰は思っていた。

担当マスターより

▼担当マスター

蘭鈴六

▼マスターコメント

参加いただきました皆さん、ありがとうございます。蘭鈴六(らん すずろく)です。

地下遺跡に取り残された新人探索チームを助けに行くお話、如何でしたでしょうか。

皆さんが精力的に彼らを助け出そうとしてくれたおかげで、無事に救出は終わり、
フォローもしっかりしてくれたおかげで、今後彼らは大きく成長してくれることになるでしょう。

今回、皆さんにコメント頂き、私自身これからも頑張っていきたいと思わせて頂けました。
本当にありがとうございます。

次回のシナリオもご参加いただけると幸いです。

▼マスター個別コメント