波羅蜜多実業高等学校

リアクション

■ロズの夢で


「夢札か。あの二人、色々やりそうだな……そう言えばロズも夢札を使うとか言っていたな（他人の夢を覗くのは気が引けるが、ヒスミとキスミがロズの心の内を知れば、彼の葛藤をより強く感じて彼を支える力になってやれるかもしれないし。夢は見る人の心を現すものだから）」
　双子をよく知る酒杜　陽一（さかもり・よういち）は貰った夢札を見ながら双子が悪戯するだろうと容易に想像しつつ双子をロズの夢へ連れて行きたいと考えた。
「さっさと夢札を使おうか。双子をロズの夢に連れて行くにはみんなにも手伝って貰わないといけないし」
　陽一はペンギンアヴァターラ・ヘルムのペンタ、パラミタセントバーナード、ケルベロスジュニア、特戦隊にも重要な任務を果たして貰うために夢札を使って貰う事にした。
　ともかく陽一達はぐっすりと眠りに入った。

「夢札か。他人の夢に侵入出来るとなるとあいつら絶対他人の夢に入って悪さをするな。間違い無い。で、最後は痛い目に遭って終わりと」
　シリウス・バイナリスタ（しりうす・ばいなりすた）は貰った夢札を見ながら双子の身に待つ展開を考えていた。よく知るため何でもお見通しである。
「ま、今回もこんなもんだろ。超国家神は全てお見通しだからな！　それよりもロズも夢札を使うというのが気になる。見に行ってみたいな、というかあいつらに見せてどんな反応をするのか見てみたいな。よし行って待ち伏せでもするか」
　シリウスは貰う際に聞いたロズも使用するという事が気になり双子と共にそちらに関わる事にした。
　ひとまず夢札を使って眠りに入り、自分の夢で双子を待ち伏せしようと考えたが、同じ目的のためか志を同じくする者の夢と延長上に統合していた。

「久しぶりの夢札だね。暑さに寝苦しいから眠れない、のに涼しくする方向に行かないのが双子らしいね」
　エース・ラグランツ（えーす・らぐらんつ）は夢札を見つつ双子らしい考えに苦笑していた。
「そうですね。おそらく前のように他人の夢をあちこち悪さして回るんでしょうね」
　エオリア・リュケイオン（えおりあ・りゅけいおん）は以前夢札を使用した時の事を思い出し、今回の展開を予測する。
「かもしれないね。少しロズの夢にも興味があるから双子を連れてこっそりお邪魔しようかな」
　エースは本日の予定を言った。今回は自分達の夢を楽しむのではなく他人の夢も訪問する事に。
「それはいいですが、連れて行く前に双子をどうにかしないといけませんよ」
　エオリアがロズの夢に行く前の仕事がある事を指摘した。
「それは向こうで考えたらいいよ。夢なら何でも出来るしね」
「そうですね」
　エースは双子確保の手段はここでは考えず夢でする事にした。それにはエオリアも賛成して早速夢札を使用した。
　そして二人は眠りの世界に入り双子確保のため捜索に入った結果、同じ目的を持つ者の夢に辿り着き双子確保に成功した。