リアクション
某時刻 パラミタ 某所
たった今、鏖殺寺院のとある一派が壊滅した。
それを行ったのは数多くのシルベルタイプを率いる一機のカスタムイコン……というには巨大過ぎる機体。
その機体は迅竜よりも大きく。
かつて来里人の機体に使われた『生きた金属』によって形作られた機体は、すべてのグリューヴルムヒェン・シリーズの姿に変じることができた。
そして、いくつものイコンプラントを体内に取り込んだその機体は、無数のシルベルタイプをその身体から生み出していた。
その姿は紛れもなく、白銀色をしたグリューヴルムヒェン。
「……こ、こんなものが存在していいのか……」
スミスによって招かれていた、地球のとある国の政治家はもはや声もない。
とんでもないものを見せつけられ、放心状態の彼にスミスは告げた。
『引き続き私は鏖殺寺院の他派を壊滅させ、その後に九校連の各校を壊滅させます。それも終えた後は地球に降下し、同様のことを行います。私を止めたくば核攻撃をお勧めします。幸い、時間はまだありますので。今すぐ戻って、核攻撃の準備を進めることです』
「い、いったい何のために、核攻撃をさせる……?」
『これもひとえに私の計画の為ですよ。では――』
【第十話】“蛍”を超える“蛍” 完
To be continued.