First Previous |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
Next Last
リアクション
同時刻 ツァンダ市街
漆黒の“ツァオベラー”のコクピットで、羽純とシンは静かに言葉を交わしていた。
イーリャの手によって強化されたそのスペックは圧倒的だ。
シンは相棒であるこころを纏わずに搭乗しているにも関わらず、既に敵機はゴルトタイプを除いて沈黙している。
『歌菜さんについていてあげなくていいのですか?』
『本音をいえばついていてやりたい。だが、そうもいかないだろう。すまない……』
『なぜ謝るのです?』
『俺の都合でパートナーと共に出撃できなくしてしまった』
『そのことですか。別に何ら問題はありませんよ。それとも、貴方は僕がその程度のハンデであの敵に負けるとでも』
『いや、それはない』
『でしょう? それに今は代わりに貴方がサブパイロットしてついてくれている』
『……』
『そして、今の歌菜さんを救えるとしたら僕かこころさんだけ。なら、僕らは別に何らおかしいことをしているわけではありません』
『……感謝する』
『お礼なら、歌菜さんが目覚めてからでいいですよ』
会話を終えるとともに、二人は心を重ねて念を放つ。
機体の力によって増幅された念動力は、金色の機体を一撃で沈黙させた。
First Previous |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
Next Last