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リアクション
同時刻 レティーシア家私設ドック付近
ドライは既に余裕の心境だった。
“カノーネ”のゴルトタイプが持つ圧倒的な大火力による絨毯爆撃。
それによってレティーシア家私設ドックの一部を破壊したのだから。
漆黒の“カノーネ”が銀色の“カノーネ”相手に奮戦しているが、無駄な足掻きだ。
何せ、既に目的の半分は達せられているのだ。
金色の“カノーネ”を駆るドライが破壊したのは戦艦整備用のスペース。
察するに当たりだったようだ。
前回の教訓を活かし、彼は天敵である艦竜を滅するべくそこを狙った。
果たしてその目論見は成功し、艦竜のウエポン・モジュールは盾竜とのドッキング前に破壊されたのだ。
幸い、人員は全員避難して死傷者はゼロだが、そんなことは彼は知る由も無いし、知ったところでどうでもいいことだ。
――だから。
破壊したはずの艦竜が平然と出撃し。
あまつさえ、前回以上の戦闘力を以て襲いかかってきたことなど。
彼は最後の最後まで信じられはしなかった。
現れた艦竜の機体を構成していたのはパイロットであるローザの仲間――ホレーショ・ネルソン(ほれーしょ・ねるそん)が艦長を務めるHMS セント・アンドリュー。
これこそがローザマリアの考案した艦竜の強化プランにして更なる進化系。
――艦竜・インヴィンシブル・モード。
ドライの乗る“カノーネ”に対し叩き付けるのは、究極とも言うべき殲滅射撃。
それを受け、ドライの“カノーネ”はなすすべもなく、ただ一方的に撃墜された。
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