リアクション
★ ★ ★
「これは……」
緋桜ケイたちが、パーラ・ラミの方を見ました。
本に書き込まれていたのは、ごく一部の歴史です。おそらく、他のページには、また別の視点で、パラミタの歴史が記録されているのでしょう。
そして、周囲にある本の中には、緋桜ケイの本も、悠久ノカナタの本もきっとあるはずです。
「一度すべてを一つに纏めるのです。過去を忘れないためにも、未来を新たに作りだすためにも。さあ、そこで見守っていてください!」
パーラ・ラミが、緋桜ケイと悠久ノカナタに言いました。
「それでは、最後のアーカイブを始めます」
パーラ・ラミが言うと、書架にあった無数の本がすべて飛び出してきて、広間の宙で渦巻き始めました。
「すべての想いは、今、一つの本へ!」
手許に大きな本を開いておくと、パーラ・ラミが唱えました。
それに応えて、宙を舞う無数の本が、一つの本の中へと吸い込まれていきます。