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終りゆく世界を、あなたと共に

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終りゆく世界を、あなたと共に
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「世界が終るんだってさ」
「ああ、知っている」
 ニール・ブルックス(にーる・ぶるっくす)は尊大な様子でジョージ・ニコラス(じょーじ・にこらす)に告げる。
「つー訳で、おまえちょっとこっち来いよ」
 世界が終ろうと始まろうと、全く頓着ない様子でニールはジョージを呼びつける。
「嫌だ」
 そしてそんなニールのことを十分に知っているジョージは、警戒したまま近づこうとしない。
「何でだよ」
「何でもなのだ」
「暇なんだよ」
「なら他を当たれ」
 しばしの、押し問答。
「だりぃんだよ……お前が来い」
 しかし最終的にはいつも、ジョージが折れるのだった。
 今回もそれに漏れず、ジョージはニールの元へ歩み寄る。
「ほら、来てやったのだ……うぉ!?」
 小柄で華奢な少年ニールは、巨漢なジョージの手を引くと自分の足元へ強引に跪かせる。
「……何をするのだ」
「決まってるじゃん…… 暇つぶしだよ」
 ニールの手が、ジョージの服を脱がせていく。
「だりぃし、面倒だし……下だけでいっか」
「おいこらニール!」
「あ、準備とかなくて大丈夫だからー。俺の方はバッチリだから」
「お……お前が大丈夫でも俺は大丈夫じゃ……」
「うるさい」
「む、ぐっ!」
 ジョージの口を、ニールは無理矢理黙らせる。
 当然、唇で。
 少年は、次第に無骨な青年を組み敷いていく。
「ぐ……くっ」
「なんで逃げないの?」
「……」
「……期待、してんの?」
 本気を出せばいとも簡単に振り払えそうなニールを、ジョージは拒絶する事が出来なかった。
「悪いけど、期待通りにはいかないぜ?」
 ニールは自身の唇を湿らす。
「俺の、暇つぶしなんだから」
 跪かせたジョージに、ニールは手を伸ばす。
 獲物を捕獲した肉食動物のように。
 その相手こそ、熊といった様相なのに。