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2024年ジューンブライド

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リアクション

「ねえねえ、模擬結婚式とか面白そうなことができるみたいだよ」
 天苗 結奈(あまなえ・ゆいな)は、小さなチャペルでの模擬結婚式にイングリット・ネルソン(いんぐりっと・ねるそん)を誘った。
「あら、素敵ですわね! 是非やりましょう」
 イングリットも喜んで賛同し、二人は模擬結婚式を行うことになったのだ。

 チャペルの控え室で、結奈とイングリットはドレスを選んでいる。
「こんなのどうかな?」
 結奈が見せたのは、淡いピンク色のAラインのドレスだ。
「あら、とても似合いそうですわ」
「ほんと? えへへ」
 嬉しそうに結奈は笑って、並んでいるドレスの方を見た。
「いんぐりっとちゃんは、こういうドレスが似合いそうだね!」
 結奈はそう言って、マーメイドラインのドレスを指差した。
「そうかしら? 着てみますわね」
 結奈とイングリットは、それぞれにドレスを着てみた。
 先ほど選んだドレスを結奈は着て、イングリットはマーメイドラインの純白のドレスを着た。
「まあ、とても似合っていますわよ!」
「わあ、いんぐりっとちゃん、似合ってる!」
 開口一番、お互いにお互いのドレスを褒め合う二人。
 結奈にはドレスの色合いもピッタリで、可愛らしさが引き立っている。
 背の高いイングリットは、すっきりとしたシルエットのドレスが似合っていた。
「えへへ」
「嬉しいですわ」
 衣装の決まった結奈とイングリットは、控え室から出て式場に向かう。
「お付き合いを始めたばかりでまだ早いかもしれないけど、いつか本当の結婚式挙げてみたいね」
 そう言って結奈は、不意打ちでイングリットの頬にキスをした。
 イングリットは驚きながらも、ふふ、と表情を緩める。
「ええ、是非本当の結婚式を挙げたいですわね」
 イングリットも、結婚をとても前向きに考えている。
 そう分かっただけでも、結奈はとても嬉しかった。 
「一緒に“最強”の子供を一緒に育て上げたいですわ」
 結奈とイングリットは、将来のことについて話しながら、式場に入る。
 そして、遠くない未来の結婚式の予行練習として、模擬結婚式を楽しんだのだった。