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伝説の教師の新伝説~ 風雲・パラ実協奏曲【2/3】 ~

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伝説の教師の新伝説~ 風雲・パラ実協奏曲【2/3】 ~

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第二十七章:終わってみれば簡単だったな。

 それから後のことは、簡単に述べるだけにしておこう。

 他校の契約者たちの協力により、テロリストたちは撃退され訓練はつつがなく終了した。
 分校の生徒たちは一回り大きく成長した様子だった。
「みんな、お疲れさま! 家に帰るまでが訓練よ!」
 粥は満足げに締めくくった。
「ヒャッハー!」
「ひゃっはー! ですわ!」
 エンヘドゥも疲れた様子ながらも、生徒たちとともに訓練をやり遂げ充実した締めくくりに感激していた。
 やはり、分校はいい。上品じゃないけど、熱さがある。
 彼女は一人頷く。楽しい。宮廷での気取った生活よりもはるかに楽しい。
 まだまだ、分校で学ぶことは多そうだ。しばらく帰るつもりはない……。
「どうしたのですか?」
 大勢の生徒たちが帰っていく中、エンヘドゥは呆然と立ち尽くす一人の生徒の姿を見つけて声をかけた。
「終わった……」
 真っ青になって膝から崩れ落ちたのは、データを取り戻しに分校へやって来ていた想詠 夢悠(おもなが・ゆめちか)だった。
 彼はあれからずいぶんと分校内を彷徨い、途中で別の契約者にも助けられ、休んだり飯を食ったり喋ったり一泊したりしながら、探していたらいつの間にか訓練も終わっていたのだ。
「ええ、訓練は終わりですわよ。お疲れ様でした」
 エンヘドゥの言葉を夢悠は聞いていなかった。
「写真が……」
「……?」
 何を言っているのかわからなくて、エンヘドゥがふと少し離れた所に視線をやってみると、彼と同行していたらしい雅羅・サンダース三世(まさら・さんだーすざさーど)遠山 陽菜都(とおやま・ひなつ)もまた、自分のタブレット端末の画面を見つめたまま、真っ白になって硬直していた。
「結局、写真がバレてしまった」
 夢悠は結局、流出写真を回収できなかった。
 蒼空学園では“Xルートサーバー”は無事に復活したらしいが、もはやそんなことどうでもいい。
 夢悠のスマホの中には、彼がアイドル活動で活かすため、所属する芸能事務所やスタジオで特技【誘惑】を磨いている様子の画像が幾つも入っていた。
 清純なものから少々淫靡なものまで、女装も含めて様々な衣装とポーズをした夢悠の画像は、芸能事務所の親しい人が撮影し、彼を批評したりからかったメールと共に送られてきた。夢悠にとって恥ずかしかったものの、自分でも見て参考にするため削除せずに残していたのだ。
 誰にも見せられない数々の写真。
 それが、雅羅の端末にも転送されてしまっていたのだ。
「あ、あの、これは……?」
 ようやく雅羅は声を出す。なんとか夢悠を慰め取り繕おうと健気な笑みを浮かべる。
「その、私……、何も見てないから……」
「うわあああああん!」
 夢悠は、立ち上がるといずこへともなく走り去っていった。
「ああ……」
 なすすべもなく見送った雅羅は、目を閉じて小さくため息をついた。
「削除、っと……」
 彼女は、夢悠の写真を全て消去すると、全て忘れることにしたのだった。
 もう事件は終わったのだから。
「結局、私の写真は見つからなかったわね」
 雅羅は、失った写真についても忘れることにした。誰に奪われたのでもなくそのまま闇へと消えていけばそれはそれでいいことだ。
「じゃあ、帰りましょうか」
 雅羅は陽菜都と頷き合うと帰路に就く。
 雅羅は知らなかった。
 自分の災厄体質を治すために行った、自称、“修行”の写真の数々。
 全裸で滝に打たれたり、全身におまじないをびっしりと書き込んでみたり、怪しいクスリを飲んでみてアヘ顔になっていたり、ぱんつはかないで街を歩いたりした、極秘写真。
 見られたら死んでしまいそうな恥ずかしい写真の数々が、全て夢悠のスマホに転送さてていたことに……。

第二話:完


担当マスターより

▼担当マスター

車 修理

▼マスターコメント

参加者の皆様。おなつかしゅうございます。
覚えておられない方もいるかと存じますが、昨年頃まではまだなんとか活動しておりました車修理と申します。
すでに逝ってしまったのかと思いきや、実は生きていました。

気が付いたら、もうこんな時期。
蒼空のフロンティアも終わりを告げていようとは。

完成が大変遅くなり、参加者の方々に多大なるご迷惑おかけしたことを深くお詫びいたします。
申し訳ない気持ちは言葉では表しきれません。
非難、罵倒などございましたら、掲示板にどしどしお寄せください。
謹んで拝見いたします。

この第二話目、もうガイドの時点で記すべき情報が欠落しておりまして、内容を取り繕うのにも苦心いたしました。
にもかかわらず、熱意のこもったアクションをお寄せいただき感謝しております。

ガイド公開時期とリアクション完成時期の間が長すぎて、設定すら変わってしまっているキャラクターもちらほら。
皆様、すでにやりたいことは他のGMさんのシナリオでやりつくして満足しておられることかと思います。
その合間の一服の清涼剤にこのリアクションがなれればこれ以上のことはありません。
いずれにしても、このリアクションがあなたと楽しいひと時を過ごせるよう祈っております。

次回、いよいよ最後です。まだやるのかよ? やります。
では皆様。いままでずいぶんとお世話になりました。

ごきげんよう。