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エルデの町を守れ!

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エルデの町を守れ!

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●終章 そして……

 ジャイアント・アントの巣穴の入り口付近に、佐々木 真彦(ささき・まさひこ)は居た。
 中に入った学生たちに混ざってジャイアント・アントたちを退治していたが、途中からは、死骸となったジャイアント・アントたちを漁っていたのだ。
 目的はジャイアント・アントの外殻だ。
 傷のないものを見つけてはその部分を切り離し、外へと持ち出す。
 持ち出したものは持参した水と洗浄液で洗い、己が着ているチェストメイルの各パーツに似せて切り出した。
 鎧にしようと思ったのだ。
 作ってはみたものの、外殻を切り貼りしたそれは不恰好で、動けばすぐに崩れてしまい、使い物になりそうにはなかった。

「あの校長が注意を逸らされる情報って言ったら、投資情報に違いなわ。そして、蟻が大量発生して影響受けるモノと言えば、エルデ町の特産品パラミタ砂糖に違いないよね」
 依頼の話をしたときに校長の注意が携帯電話の画面へと向いたことが気になったあーる華野 筐子(あーるはなの・こばこ)は、校長のことを尾けていた。
「『甘い話には裏がある』って聞くけど、校長が噛んでる話なら別腹に違いないわ」
「筐子さん その格言、使い方が変ですよ」
 筐子の後を追うアイリス・ウォーカー(あいりす・うぉーかー)が彼女の言葉遣いを指摘する。
「お姉ちゃん、大事の前の小事は気にしちゃ駄目。何事も前向きにが我が家のモットーだよ☆」
 指摘されたことにアイリスの方を向いて、筐子は言いながら、ウインクして見せた。
 そうしてもう一度前方に視線を戻せば校長の姿はもうない。
 尾行に気付いて撒かれたか、ただやり取りしている間に見失っただけかは知らないが、そう簡単に甘い話は筐子には転がり込まないようであった。



 エルデの町はというと、巣穴を攻略した学生たちの知らせの元、住民たちの避難指示は解除され、再び、町の賑わいを取り戻していた。

 終。

担当マスターより

▼担当マスター

朝緋あきら

▼マスターコメント

 リアクションお届けします、朝緋あきらです。

 此度はエルデの町の防衛&住民避難、巣穴の攻略、ありがとうございました。
 おかげで、エルデの町の民、そして周辺の他の町へのジャイアント・アントによる脅威は消え去りました。

 また機会がありましたら、お会いいたしましょう。
 参加、ありがとうございました。