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【十二の星の華】エメネアと五獣の女王器

リアクション公開中!

【十二の星の華】エメネアと五獣の女王器

リアクション



 遺跡の中から走る足音が聞こえてくる。
 薫、ルイス、ミコの3人は、そちらへと視線を向けた。
 出てきたのは、銀髪の女性と、他の学生たちと共に入っていったはずのエメネアだ。
 エメネアは無理やり、女性に手を引かれて走っているように見える。
 ルイスは高周波ブレードを、ミコはランスを構えた。薫は手にしたリモコンで、入り口の壁に用意していたプレイヤーを再生させた。
 流れるのは、薫が録音した、恐れの歌。実際に歌えば恐れの感情を生み出すその歌も、録音されたものではその能力を発揮することはなく、ただ歌が流れるだけだ。
「失敗でござるか!?」
 薫は思わず声を上げてしまう。
 その間にも女性とエメネアは入り口まで迫ってきていた。
「そこを退きなさい!」
「退けと言われて誰が退けるか!」
「エメネアを連れて何処へ行くの!?」
 ルイスとミコの2人に退く気はない。入り口を護るからには、仲間たち以外の、外からの侵入も、中からの脱出も、許さないのだ。
「仕方ありませんわ」
 退く気のない2人と、作戦が失敗して混乱してしまっている薫を含めて、女性は容赦なく、巨大な剣で斬りかかる。

 そして、遺跡を脱出していった。



 ゴブリンたちに囲まれた学生たちが、それらを倒し、遺跡から出てきた頃には、女性――ティセラと、エメネアの姿は当然なく、足取りすら掴めない状態であった。
 彼女らは一体何処へ行ったというのか――。

 ちなみに、奥の部屋の宝箱の蓋が硬く開かなかったのは試した2人のそれぞれの力では重く持ち上げられなかっただけ。数人がかりで押し開ければ、中にはただ、売ればそれなりの値段になりそうな金塊が入っているだけであった。
 一部、宝を持ち去る気で居た学生たちはそれを持ち帰り、金へと換えたのであろう。

担当マスターより

▼担当マスター

朝緋あきら

▼マスターコメント

 朝緋あきらです。
 たくさんの方の参加に感謝と共に、少しばかり遅刻してしまい申し訳ありません。

 結果が皆さんの予想通りなのか、期待はずれなのか、考えもしなかったことなのか、は想像できませんが、エメネアが連れ去られてしまいました。
 エメネアはどうなってしまうのか!?
 それはまた、次のお話で。

 それでは、またお会いしましょう。


【運営チームより】
 この度はシステムトラブルにより、『【十二の星の華】エメネアと五獣の女王器』のリアクションの公開が公開予定日より遅れてしまいました。
 ご参加いただきましたお客様、及び朝緋あきらマスターにご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんでした。
 深くお詫び申し上げます。