リアクション
■□■ ハムエッグを食べながらもルシェイメアの説教は続く。 「まったく貴様ときたら…… 一体いつになったら一人で起きる事が出来るようになるのじゃ!」 「何言ってやがる! 俺だってその気になりゃ、一人で起きてこられるわ!」 「貴様が一人で起きたのなんぞ、 この10年で数えるほどしかないじゃろうが!」 といつものケンカを続けながらもアキラは思った。 「……そうか、10年か」 「どうしたのですか、アキラさん?」 セレスティアは心配そうにアキラを覗き込む。 「10年前っていうと、ザナドゥが出現した頃だよな? あの頃はザナドゥにいってルシファーぶっ倒して、 俺が代わりに魔王になってやるとか思ってたけど。 結局妄想だったよなあって……」 その話を聞いてみんなが怪訝な顔をした。 「妄想って……この写真があるのにですか?」 ヨンはアキラがルシファーに馬乗りになって殴っている写真を見せた。 ルシファーは泣いている。 「あれ、実現してたっけ? まあそれはいいとして」 アキラは窓の向こうで指示を待っている 悪魔軍団をシカトしてご飯を食べ始める。 「他にもさ、カナンの国家神イナンナ様と イチャイチャできたらいいなあとか……」 「しとるだろうがっ!」 ルシェイメアが見せた週刊誌のページには ホテルから出てくるアキラとイナンナの姿が激写されていた。 寝ぼけてて忘れてたのだ。 家の外には報道陣がつめかけているが、 あえて気にしないで話を続けることにする。 「わかった! それは全部やった事だ。 だがな、俺が言いたいのは……」 「言いたいのはなんですか?」 セレスティアが顔を覗き込んでくる。 「セレスと契約したのは胸を揉……ぎゃああっ!!」 アキラはルシェイメアの雷術を再び食らった。 「……話がそれたな。 言いたかったのは、 お、お前たちとずっと一緒にいられて幸せだったな……って事だよ」 アキラは言いながら顔を赤らめていた。 「はい、私も幸せです」 「私も楽しかったです」 「まあ、飽きはしなかったがの」 つられて3人も顔を赤らめてしまう。 こうして朝食は終わった。 また、いつもの日常(?)が始まる。 |
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