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【ウェブマネー様タイアップ】御藝神社で縁日!

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【ウェブマネー様タイアップ】御藝神社で縁日!

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第6章  かわいいです!


 神楽も無事に終了し、舞台に静寂が訪れる。
 ほかの人よろしく琴音も、客席を離れようとしたときだった。

「柳玄さん、やっぱり恥ずかしいですよ!」
「ここまできてなに言ってるんだ、覚悟を決めろっ!」
「結ちゃんや氷藍さん、琴音ちゃんともっと仲よくなるチャンスだもん!
 これはがんばるしかないのです!」

 マイクをとおして鳴り響く、男女3人の声。
 堂島 結(どうじま・ゆい)柳玄 氷藍(りゅうげん・ひょうらん)月音 詩歌(つきね・しいか)が、姿を現した。

「琴音ーお前も上がってこい!」
「なんでしょう」
「ちょっと頼みがあるんだが……」
「はい、私にできることでしたら」
「わ〜い琴音ちゃ〜ん!」
「ようこそだね」

 よいしょっとつぶやき、琴音は舞台へ。
 結と詩歌が、笑顔で迎えてくれた。

「猫耳で巫女さんってのはきっと素晴らしいもんなんだよ。
 で、俺達はなんの偶然だか、全員猫耳持ちで……ほら。
 巫女さん衣装もばっちり似合う。
 こりゃあれだ、猫巫女アイドルユニットを結成しろってなんちゃら大明神様からのお達し!
 そうに違いない!」
「結ちゃんのは超感覚なんだけどね〜」
「そうなの、可愛いでしょ!?」
「はい!」
「んで本題だが。
 俺様キャラの俺、真面目妹キャラの結、天然癒しの詩歌、ドジッ娘琴音。
 属性もまんべんなく配置されてて完璧じゃねーの!」
 御藝神社のテーマとか作曲してきたからさ、一緒に踊ろうぜ!」
「わー、凄いですね! 喜んで」
「な、こもたんもアイドルしたいよなー?」
「そ、そんなことはっ……」
「マスコットとかも必須だろ、な!
 レッツ猫巫女ー!!
 世界中に猫耳巫女の素晴らしさを伝えてやるぞー!
「ということで、1時間後に戻ってくるね〜」
「みんなまたね〜」

 かくして、琴音とこもたんも巻き込んだアイドルユニットが結成される。

「お疲れさまです」

 いったん裏へと退いた4人を、非不未予異無亡病 近遠(ひふみよいむなや・このとお)が迎えた。
 つい先程、氷藍にスカウトされ、舞台スタッフというかマネージャーを引き受けることになる。
 もちろん、事前の情報はなにもなく、突然の出来事だった。

「どうぞ、お茶でございます。
 温かいものと冷たいものと、ご希望をお教えください」
「とりあえずタオルですわ」
「そのデコトラのなかで練習ができるのだよ。
 防音も温度調節も完璧であるぞ」

 そして、さらにアイドル達を盛り立てるスタッフが3名いる。
 湯呑とボトルを持ってきたのは、アルティア・シールアム(あるてぃあ・しーるあむ)
 ユーリカ・アスゲージ(ゆーりか・あすげーじ)は1人ずつにタオルを配っていく。
 外部との調整は、イグナ・スプリント(いぐな・すぷりんと)が一手に引き受けていた。

「このあとは、練習ののちお食事をとってから舞台です。
 みんなで最高の舞台をつくりましょう!」
「「「「「「「お〜!」」」」」」」

 円陣を組み、片手を重ねる。
 近遠の言葉に心を合わせる、メンバー&スタッフ8名。
 刻は経ち、ステージの開幕だ。

「彼女が、ある意味このパラミタで最も有名な巫女である天宮殿で御座いますか。
 ……猫耳猫尻尾……なんで御座いますか、これは……」

 最前列で舞台を観ていた九十九 天地(つくも・あまつち)は、琴音のフォルムに衝撃を受ける。
 古の、由緒正しき巫女としては、あまり感心できるものではないらしい……しかし。

「なかなか、この時代に生きる巫女としてはいい腕をしておりますね」

 そのステージにかける想いには、感化された模様。
 晩の神楽への出演のお誘いも、受けてみようと想う天地である。

「ほら昴、なんかやってるぞ!」
(いよし!
 エクスと睡蓮はバイト!
 プラチナは家で引きこもっている!
 チャンス!
 昴と2人でデートだ!)
「唯斗さん……何処へ、連れていってくれるのですか?」

 たどりついた舞台では、すでに猫耳4人組のステージが始まっていた。
 琴音への祈祷を先に済ませておいてよかったと、心から想う。
 だが、平穏は、長くは続かない。

「……えっ、なに……空が、歪んで!?」
「なんがっ!?」

 九十九 昴(つくも・すばる)の眼に飛び込んできたのは、空の裂け目。
 その空に、紫月 唯斗(しづき・ゆいと)もなにかを見つけた。

「な、なんで僕達いきなり落ちてるのさ!?
 百花!?」
「……気付いたら、私は空にいました
 この、気持ち分かりますか?
 双子の暁斗と修行していたと思ったら、いつの間にか空に放り出されたって言う……って。
 当然、落下です。
 下には、なんだか人が集まって……って、あの人気付いていない!?
 退いたかどうかも分からないまま、轟音と共に私と暁斗はそこへ落ちるんでしょうね」
「なんでそんな達観した顔してるの!?
 状況解説とか凄い冷静だよね!」
「な、なにが起こったのよおぉぉぉー!?」
「ど、退いて!
 そこ退いてくださいー!」
「うわああああぁぁぁっ!!!?」

 紫月 暁斗(しづき・あきと)のつっこみもさることながら。
 独りごちる紫月 百花(しづき・ももか)の言葉には、妙な重みが含まれる。

「きゃっ!」
「うわっ!?」
「あいたたた……ん?
 おかしいわね、こんな神社、あったかしら。
 それに、なんだか技術が……あら?
 なんだか綺麗な人もいる。
 私の母様が、あれぐらいの年だったらきっとあんな感じに……えっ!?
 ひょっとして……昴母様……?」
「ってことは、隣は唯斗父さん、なのか!?」
「へ?
 父さん母さん?
 俺と昴?」
「えっ……えぇっ!?」
「……なんだそりゃああああああああああああっ!!?

 昴の初デートにたいするどきどきも、唯斗のわくわくも、衝撃ですべて飛んでいってしまった。
 暁斗と百花という2人の登場により、本日のデートプランは完全に書き換えられてしまうのだから。