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 第4章 現在パビリオンのイベント

■□■1■□■ 鉄道経営SLG「魔列車で行こう!」ゲーム大会

そして、現在パビリオンにて。

イランダ・テューダー(いらんだ・てゅーだー)は、スイス医師会長とともに、

イベント「魔列車で行こう!」に来ていた。

御神楽 陽太(みかぐら・ようた)は、
妻・御神楽 環菜(みかぐら・かんな)の為に
鉄道ブームを盛り上げるべく立ち上げたイベントの運営を頑張っていた。

今回のイベント内容とは、以下のようなものである。

【イベント名】
魔列車で行こう! 
【イベント説明】
鉄道網を敷設しながら経済を発展させてゆく鉄道経営SLG「魔列車で行こう!」ゲーム大会。
制限時間内にパラミタ全土に鉄道網を張り巡らせてエンディングに到達したうえで、
経済発展度合に応じて付与されている点数を競う。

優勝:賞状+温泉ペア宿泊券
2位:賞状+ゲーム「魔列車で行こう!」
3位:賞状+定期券ケース
エンディング到達者全員に、鉄道少女模型(イベント限定版)進呈。

魔列車運転シミュレーション「魔列車でGO!」も稼働中。 

≪ゲストプレーヤー参加≫
御神楽 環菜(みかぐら・かんな)
エリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)
ティセラ・リーブラ(てぃせら・りーぶら)
横山 ミツエ(よこやま・みつえ) 

≪裏方担当(準備&解説)≫
山葉 涼司(やまは・りょうじ)

一方、エリシア・ボック(えりしあ・ぼっく)は。
「昨年のような事態は2度と起こさせませんわ」

VIPの誘拐騒動で物騒なので、
パートナーの連れあいであり、
かつ自分にとっても数少ない貴重な友人でもある、環菜を中心に護衛する。

物陰からベルフラマントで身を隠し、要人警護の特技を生かして、
怪しいものがいないか見守る。
ディテクトエビルなども使用し、危機アンテナを立てて常時警戒を怠らない。

とはいえ、
エリシアは、何も起こらない方がいいなと思う。
自分の方を見るパートナーの、気遣う視線には、
「気にすることありませんわ」
と、やはり視線で合図した。


ノーン・クリスタリア(のーん・くりすたりあ)は、
山葉と一緒に、イベントの司会&実況中継をしていた。
「山葉ちゃんに解説役をお願いするよ!
わたし難しいことわからないから山葉ちゃんが頼りだよ!!」
「そうか? 俺はゲームは得意だからな。
しっかり解説してやるぜ」
山葉は張り切って、解説を請け負う。

「さあ、やってまいりました!
「魔列車で行こう!」ゲーム開始です!
こちら、会場のホールに設置の大画面ディスプレイに、
各プレイヤーのゲーム画面と本人の映像が映し出されるよ!」
ノーンの、ディーヴァらしいカリスマを持った、鈴を転がす声が響く。

なお、プレイヤーたちの手元にも、
各人用のゲーム画面とは別に、ホールの大画面と同一内容表示のモニターも用意されるので、
他参加者の状況をリアルタイムで確認可能である。

そこに、
小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)が、
お祝いを持って、環菜と陽太に挨拶する。
「これ、さっき餅つき大会で、リコと一緒に作ったの。
よかったら2人で食べてね」
「どうもありがとう」
「ありがとうございます!」
お祝いの紅白餅を渡されて、環菜と陽太たち、新婚夫妻は笑顔になる。

「じゃあ、私もゲームに参加するね。
絶対優勝するんだから」
美羽も、「魔列車で行こう!」のゲーム大会に参加する。

一方、コハク・ソーロッド(こはく・そーろっど)は。

裏方として働いている涼司に、
当地ちぎB級グルメで買ってきた、
出来立てアツアツのざんすかザンギと腹黒やきそばを差し入れていた。
コハクは自分用に、
空京ミスド万博出張店でドーナツを買ってきたので、
それを食べながら、涼司と一緒にゲーム参加者を応援するつもりである。

「これ、食べられるのか?」
「みんな、頑張ってね」
コハクは冷や汗を流す山葉はスルーして、パートナー達を応援する。

俺もまともな食べ物がいいんだが……。
背景で山葉がぼそぼそ言っているところで、
美羽がエリザベートに言う。

「エリザベート、10年後の決着をつけるわよ!」
「何の話をしているですぅ!?」

一方、イランダも、スイス医師会長の護衛だが、思わずゲームに白熱してしまう。
「優勝するのは私よ!」
「おじ様の見ている前で負けられませぇん! 絶対勝つですぅ!」
「鉄道王の私に勝てるわけないでしょ」
エリザベートや環菜も、それぞれ、鉄道を発展させていく。

こうして、戦いが繰り広げられる中。

「おおっと、ここで、ミツエちゃんが妨害だよ!」
「さすがミツエ、やり方がエグイな」
ノーンの実況に、山葉が感心する。

「わたくしの作った駅が乗っ取られましたわ!」
ティセラが驚いて叫ぶ。
「あたしがいることを忘れるんじゃないわよ。
チャンスのために今まで存在感をわざと消してたけど、これで1位よ!」
ほくそ笑むミツエだったが。

「鉄道王の力をなめるんじゃないわよ。
くらいなさい!」
「な!?
逆転されたですって!?」
環菜が、隠し持っていた資金を投入。
一気に1位へと躍り出たのだ。

「それでは、優勝者インタビューだよ!
今回の勝因はなんだと思いますか!?」
ノーンにたずねられ、環菜はそっぽを向きつつ言う。

「……陽太と温泉行きたかったから」
「環菜!」
陽太は、感激して環菜に抱きつく。

その新婚ラブラブっぷりに、
美羽やイランダ、エリザベートも、
「「「今日のところは華を持たせてあげるわ/ですぅ!」」」
と、異口同音に言ったのであった。